;//ブロック00080 『夏祭り当日』 ;//@konya 11/12 bg貼付 *00080_TOP ;{SceneSet 夏祭り当日} ;//--------------------------------------------------------------- ;//〆:♪:無音 ;//〆:ホワイトフラッシュ [white_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int_w] [sysbt_meswin] *1389| [fc] [ns]航[nse] 「んっ……眩しい」[pcms] ;//〆:BG:主人公自室 [bg storage="BG013a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 3"] ;//〆:♪:lastsummer フェードイン [bgm storage="BGM01"] *1390| [fc] 窓から差し込んだ日の光に起こされて、[r] ボクは手を伸ばして目覚まし時計を探した。[pcms] *1391| [fc] 時間はそろそろ正午になるぞと教えてくれていたが、[r] ボクは時計を戻して日差しを遮るために、[r] タオルケットの中に潜り込もうとした。[pcms] *1392| [fc] 夏休み中……しかも今日は部活もなければ、[r] 登校日でもない。[pcms] *1393| [fc] こんな時くらいゆっくり心ゆくまで寝たいって言うのが[r] 人情ってもんだろう。[pcms] *1394| [fc] うんうん、と一人うなずいて二度寝に突入しようとした[r] その瞬間、ボクの脳裏に部活の2文字が浮かんだ。[pcms] *1395| [fc] [ns]航[nse] 「そうだ……ランタンと電子虫除け買ってきてくれって[r]  頼まれてたんだっけ」[pcms] *1396| [fc] 明日出発予定のキャンプなんだから、今日に行かなきゃ[r] 間に合わない。[pcms] *1397| [fc] おまけに購入の部費まで預かってるんだから、[r] 忘れましたじゃ済まされないだろう。[pcms] *1398| [fc] [ns]航[nse] 「しょうがない、起きるか」[pcms] *1399| [fc] ボクは自分自身に声をかけて、ベッドから身を起こすと、[r] 外へ出かける準備をし始めた。[pcms] ;//〆:BG:主人公自宅 [bg storage="BG012a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 3"] *1400| [fc] [ns]航[nse] 「ランタンは東洋ハンド、虫除けはギガカメラか……。[r]  どう回ったほうが効率いいかな」[pcms] *1401| [fc] ぶつぶつとつぶやきながらリビングへ行くと、[r] こんな時間だって言うのに、[r] リビングには誰もいなかった。[pcms] *1402| [fc] 取材バッグと言いながら、仕事のときに必ず持っていく[r] バッグがソファーに投げ出してある。[pcms] *1403| [fc] 父さんはまだ出かけてないみたいだけど……。[pcms] *1404| [fc] 昨夜、遅くならないと思うって言いながら、[r] 案の定と言うか遅くなったから、[r] まだ寝てるのかもしれない。[pcms] *1405| [fc] どうせ仕事の本番は夕方からだ。[pcms] *1406| [fc] [ns]航[nse] 「漣は部活かな?」[pcms] *1407| [fc] キッチンのほうを覗き込みながらダイニングテーブルに[r] 近づくと、なぜかレトルトのカレーが二つと漣の置手紙が[r] 残っている。[pcms] *1408| [fc] [ns]航[nse] 「えっと……『お昼はカレーを温めてね![r]  2時か3時には帰ってきます』か。[r]  って、昼のカレーってこれかっ!」[pcms] *1409| [fc] これは、カレーを食べたいって言っていた父さんへの[r] 愛なのか、それともキャンプでカレーになるから、[r] 素麺にしたと言ったボクへの嫌がらせなんだろうか?[pcms] *1410| [fc] どちらにしても明日のキャンプでのメニューが[r] カレーになる確率が高いのも事実だ。[pcms] *1411| [fc] ボクは黙って冷蔵庫から玉子を取り出すと、漣が[r] 炊いておいてくれたご飯で、玉子がけご飯にして[r] 朝食兼昼食を済ませた。[pcms] *1412| [fc] 漣が書いた置手紙のスペースを利用して、買い物に[r] 行ってくると書き添えると、ボクは暑い日差しの中、[r] 勢いつけて家から飛び出した。[pcms] ;//〆:BG:四つ葉町住宅街 [bg storage="BG02a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 3"] *1413| [fc] でも……やっぱりクーラーが効いた家の中と、外とでは[r] 何か見えないバリアでも張ってあるような気がする。[pcms] *1414| [fc] 再びふらふらと家の中に戻りたい気分に襲われたけれど、[r] 頼まれたモノを買っていかなきゃ、絶対部長に首を[r] 絞められて、明日がボクの命日になる。[pcms] *1415| [fc] [ns]航[nse] 「はぁ……」[pcms] *1416| [fc] ジリジリと焼け付くアスファルトを踏みしめて、[r] とりあえず駅前のギガカメラから行くことにして、[r] ボクは歩き始めた。[pcms] *1417| [fc] [ns]近所のおばちゃん[nse] 「あら、航くんじゃないの。おはよう」[pcms] *1418| [fc] [ns]航[nse] 「えっ? あっ、おはようございます」[pcms] *1419| [fc] [ns]近所のおばちゃん[nse] 「こんなに暑いのに、どこに行くの?」[pcms] *1420| [fc] [ns]航[nse] 「えっと、ちょっと駅のほうまで、[r]  部活の備品を買いに行こうかと」[pcms] *1421| [fc] [ns]近所のおばちゃん[nse] 「まぁ、ご苦労様」[pcms] *1422| [fc] [ns]航[nse] 「いえ。それじゃあ、失礼します」[pcms] *1423| [fc] にっこり社交辞令の笑みを浮かべて、ボクはそそくさと[r] 逃げるようにおばちゃんから離れた。[pcms] *1424| [fc] あの人はヘタに捕まると、平気で1時間や2時間、[r] 近所の噂話で放してくれない悪いクセがある。[pcms] *1425| [fc] かと言って邪険にすると今度はボクの家が[r] 噂のタネになるわけで……。[pcms] *1426| [fc] [ns]航[nse] 「はぁ……」[pcms] *1427| [fc] ボクの口からは、さっきとは別の意味でのため息が[r] こぼれ落ちた。[pcms] *1428| [fc] 照りつける太陽の暑さも、なんだか倍増したような[r] 気さえする。[pcms] *1429| [fc] それでもボクは、ダルい気持ちを抑えながら、[r] 渋谷の中心部方向へと向かった。[pcms] *1430| [fc] アスファルトも、照り付けられた暑さからか、なんだか[r] もやがかかったようにゆらゆらと揺らめいて見えて、[r] 街行く人も暑そうで……って、あれ?[pcms] *1431| [fc] なんだか一人、そこだけ夏と言う季節から切り離されたような、[r] 涼しげな人が歩いてくるのが見えた。[pcms] *1432| [fc] って言うか、あれって緒織さん?[pcms] *1433| [fc] うん。やっぱりそうだ。[pcms] *1434| [fc] 彦ちんの彼女の[ruby text="おとわ"][ch text="乙羽"] [ruby text="いおり"][ch text="緒織"]さんだ。[pcms] *1435| [fc] 彦ちんなんて言っても、いわゆるその『スジ』って[r] 言われる系の職業についてる年上なんだけれども、[r] ボクらにとっては幼馴染の頼れるお兄さんって感じだ。[pcms] *1436| [fc] その彦ちんが以前仕事で関西に行ったときに知り合ったらしく、[r] 一緒に帰ってきたのが緒織さんだ。[pcms] *1437| [fc] 彦ちんとこのまま結婚するのかどうかは、わからないけれど。[pcms] *1438| [fc] 遠くから見ても涼しげに見えるほど凛としながらも、[r] 自然に漂う妖艶な雰囲気……。[pcms] *1439| [fc] その色香に魅了されたお客が足しげく通うおかげで、[r] 緒織さんの経営する大衆割烹『[ruby text="おとわ"][ch text="音羽"]』は大盛況だ。[pcms] *1440| [fc] 噂ではこの界隈だけじゃなく、他県から来る[r] お客さんもいるって言うけど、緒織さんを見てると[r] その噂も全部真実じゃないかと思ってしまう。[pcms] ;//〆:京都弁チェック [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1441| [fc] [vo_ior s="iori0001"] [ns]緒織[nse] 「あら、航。どへんしたの?[r]  こへんな場所でボーっとしとったら、熱射病にならはるわよ」[pcms] *1442| [fc] はんなりとした京言葉で話しかけられ、[r] 思わずとろけてしまいそうになりながらも、[r] ボクは緒織さんを見直した。[pcms] *1443| [fc] もちろんボクが好きなのは悠帆だけれども、[r] このとろけるような妖艶さの前では、ボクだってお金さえあれば、[r] 毎晩だって緒織さんのお店に通ってしまうだろう。[pcms] *1444| [fc] もちろん、ボクが並び立とうだなんて、[r] おこがましいのにもほどがあることは、身の程をよく[r] 知ってはいるけれど、やっぱり年上の魅力と言うか……。[pcms] *1445| [fc] 健康的な悠帆にはない妖艶な女性の色香には、[r] 男として素直に反応してしまう。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1446| [fc] [vo_ior s="iori0002"] [ns]緒織[nse] 「イヤやわ、航。ほんまに熱射病にならはったの?」[pcms] *1447| [fc] [ns]航[nse] 「えっ? い、イヤ……こう暑いのに、よく緒織さんは[r]  涼しげでいられるなぁって、ちょっと感心してしまって」[pcms] *1448| [fc] [vo_ior s="iori0003"] [ns]緒織[nse] 「何言うてるの。私かて暑いいに決まってるやないの。[r]  かて、それを出さへんのが、[r]  見栄ゆうものどすえ」[pcms] *1449| [fc] [ns]航[nse] 「見栄……ですか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1450| [fc] [vo_ior s="iori0004"] [ns]緒織[nse] 「見栄言うか、意地かもしれへんわね。[r]  暑いい時に暑いいってだらけてたら、格好悪いやろ?」[pcms] *1451| [fc] [vo_ior s="iori0005"] [ns]緒織[nse] 「暑いい時にこそ、涼しげでおんのがええんやないの」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1452| [fc] [ns]航[nse] 「なるほど」[pcms] *1453| [fc] 緒織さんの言葉にうなずきながらも、ボクはその意味の[r] 半分もわかってなかったかもしれない。[pcms] *1454| [fc] 確かにいくら暑いからって言って、だらけてたら[r] 格好悪いかもしれないけど、暑いもんは暑いんだから[r] しょうがないというか。[pcms] *1455| [fc] [vo_ior s="iori0006"] [ns]緒織[nse] 「せやけど、航はこへんな所でほんまに[r]  何してはったの?」[pcms] *1456| [fc] [ns]航[nse] 「これから駅のほうに買い物に行く途中で……緒織さんの[r]  姿が見えたんで、待ってたんですよ。[r]  緒織さんこそどこに?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1457| [fc] [vo_ior s="iori0007"] [ns]緒織[nse] 「あら、嬉しいこと言うてくれはるやないの。[r]  私もちょうど駅まで行くんよ。[r]  忠彦はんが帰ってきはるから、迎えにね」[pcms] *1458| [fc] [ns]航[nse] 「あぁ、彦ちん、仕事で関西のほうに[r]  行ってたんでしたっけ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1459| [fc] [vo_ior s="iori0008"] [ns]緒織[nse] 「そうなんよ。[r]  電話でお土産沢山買うたって言うてたさかい、[r]  暇なときにでもみんなで一緒に来たってなぁ」[pcms] *1460| [fc] [ns]航[nse] 「えぇ、近いうちにみんなと都合のいい時間にお邪魔します」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1461| [fc] [vo_ior s="iori0009"] [ns]緒織[nse] 「ほんまやで。って、あかん。到着に間に合うよう[r]  出てきたのに、忠彦はんが先に着いてまうわ」[pcms] *1462| [fc] [ns]航[nse] 「じゃあ一緒に駅まで行きましょうか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1463| [fc] [vo_ior s="iori0010"] [ns]緒織[nse] 「せやね」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1464| [fc] にっこりと微笑んで歩き出す緒織さんの後ろから[r] お供をするように、ボクは並んで歩き出した。[pcms] *1465| [fc] 緒織さんは彦ちんが帰ってくるのが嬉しいらしく、[r] 話は終始、彦ちんの話ばかりだ。[pcms] *1466| [fc] 本当にこんな彼女がいる彦ちんは幸せ者だよなぁ。[pcms] *1467| [fc] ボクもいつか、こんな素敵な女性と付き合ったり、[r] 将来的には結婚したりするんだろうか?[pcms] *1468| [fc] 『その相手が悠帆だったらどんなにいいだろう』[pcms] *1469| [fc] そう思った瞬間、ボクの顔は真っ赤に染まったらしく、[r] 嬉しそうに彦ちんの話をしていた緒織さんの顔が[r] 訝しく曇った。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1470| [fc] [vo_ior s="iori0011"] [ns]緒織[nse] 「イヤやわ。航の顔、真っ赤になってはる。[r]  ほんまに熱射病にならはったんやないやろね?」[pcms] *1471| [fc] [ns]航[nse] 「えっ? いや……その」[pcms] *1472| [fc] まさか悠帆と結婚する事を妄想して赤くなりましたなんて[r] 言うわけにもいかず、ボクはなんて言って[r] 誤魔化そうかと、キョロキョロと視線を泳がせた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1473| [fc] [vo_ior s="iori0012"] [ns]緒織[nse] 「ほんま、あかんようなら言うてな。私が一緒にいて、[r]  航の具合を悪うしたら、私が忠彦はんに[r]  怒られてまうわ」[pcms] *1474| [fc] [ns]航[nse] 「平気ですから……」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1475| [fc] そう言いかけたとき、ボクの目の端に悠帆の姿が見えた。[pcms] *1476| [fc] いつの間にか悠帆の家で経営してる[r] 大衆食堂『かんなぎ』の傍まで来ていたらしい。[pcms] *1477| [fc] 制服姿のところを見ると、[r] 午後からの部活に出るところらしい。[pcms] *1478| [fc] けど、でも……。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a3"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1479| [fc] [vo_ior s="iori0013"] [ns]緒織[nse] 「あら、悠帆やないの。[r]  ……って、隣におるのはどなたはんかしら?[r]  なんやえらい男前やけど」[pcms] *1480| [fc] [ns]航[nse] 「[ruby text="おおしま"][ch text="大嶋"]先輩ですよ。うちの学園の[r]  テニス部のエースで……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1481| [fc] [vo_ior s="iori0014"] [ns]緒織[nse] 「あの顔でテニス部のエースなんて言うたら、[r]  なんや女の子にキャーキャー[r]  言われそうな感じやね」[pcms] *1482| [fc] 緒織さんが言うとおり、大嶋先輩は[r] 学園NO.1と言われるイケメンで、[r] 最も女子に人気のある男子だ。[pcms] *1483| [fc] いつもテニスコートの周りには、大嶋先輩目当ての女子が[r] 鈴なりになってることで学園中に知られてるくらいだ。[pcms] *1484| [fc] でもその大嶋先輩が、なんで悠帆のところに?[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1485| [fc] [vo_yuh s="yuho0050"] [ns]悠帆[nse] 「あれ? 航に緒織さん?」[pcms] *1486| [fc] いつもと変わらない悠帆なのに、ただ大嶋先輩と楽しげに[r] 話してるってだけで、なんて話しかけていいのかわからない。[pcms] *1487| [fc] そんなボクに、悠帆のほうから気軽に声をかけてきた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="oshima_a2"][ChrSetXY layer=5 x=135 y=0][trans_c cross time=150] *1488| [fc] [ns]大嶋[nse] 「ん? 航って……もしかして、[r]  天文学部の綾瀬 航君?」[pcms] *1489| [fc] [ns]航[nse] 「エェ、ソウデスケド……何故先輩ガボクノ名前ヲ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="oshima_a3"][ChrSetXY layer=5 x=135 y=0][trans_c cross time=150] *1490| [fc] [ns]大嶋[nse] 「僕もちょっと宇宙とか興味があるんで、[r]  天文学同好会のHPを覗かせて貰ってるからね。[r]  特に綾瀬君が書いてる太陽系外の星のコラムのファンなんだ」[pcms] *1491| [fc] [ns]航[nse] 「ソウデスカ。アリガトウゴザイマス」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="oshima_a2"][ChrSetXY layer=5 x=135 y=0][trans_c cross time=150] *1492| [fc] [ns]大嶋[nse] 「今までの説を踏まえながら、君独自の見解も入っていて、[r]  ヘタな雑誌のコラムよりも面白いよ。[r]  次は確かアルデバランについてだったよね。楽しみにしてるよ」[pcms] *1493| [fc] [ns]航[nse] 「ハァ……」[pcms] *1494| [fc] 学園一のイケメンの名に恥じないさわやかな笑顔が[r] なんだか眩しすぎて、なんだか間の抜けた返事を[r] 返してしまう。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="oshima_a2"][ChrSetXY layer=5 x=135 y=0][trans_c cross time=150] *1495| [fc] [ns]大嶋[nse] 「おっと、そろそろ行かないと、昼飯食ってから部活に[r]  行く時間がなくなっちゃうな。[r]  ……それじゃあ僕はこれで失礼するよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1496| [fc] [vo_yuh s="yuho0051"] [ns]悠帆[nse] 「はい、先輩」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="oshima_a3"][ChrSetXY layer=5 x=135 y=0][trans_c cross time=150] *1497| [fc] [ns]大嶋[nse] 「神凪さん、綾瀬君。また学園で」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1498| [fc] スッと踵を返す姿も男のボクの目から見ても格好がよくて……。[pcms] *1499| [fc] おまけに悠帆もにっこりと笑顔で見送ってるとなれば、[r] ボクの心はどん底に落ち込んだ。[pcms] *1500| [fc] 大嶋先輩と自分を見比べるなんてこと自体、おこがましいのは[r] わかっているけれど、自分が好きな女の子が関係してくるとなると[r] 話は違ってくる。[pcms] *1501| [fc] やっぱり悠帆も大嶋先輩みたいな人がいいのかな……なんて[r] 思わずじっと見つめてしまった視線に気がついたのか、[r] 悠帆はボクを訝しげな目で見てきた。[pcms] *1502| [fc] [ns]航[nse] 「イカガシマシタカ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1503| [fc] [vo_yuh s="yuho0052"] [ns]悠帆[nse] 「いかがした……は、こっちのセリフよ。なんでそんな、[r]  ロボットみたいな喋り方してるのよ」[pcms] *1504| [fc] [ns]航[nse] 「オキニナサラズニ」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_a3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1505| [fc] [vo_yuh s="yuho0053"] [ns]悠帆[nse] 「お気になさるから、言ってるんでしょ?[r]  でも緒織さんとツーショットなんて珍しいね。デート?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1506| [fc] [vo_ior s="iori0015"] [ns]緒織[nse] 「せやね。たまには若い子とデートもええかもしれへんなぁ。[r]  悠帆も今の子とええムードやったことやし、[r]  ダブルデートでもしましょか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1507| [fc] [vo_yuh s="yuho0054"] [ns]悠帆[nse] 「いいムードだったって、大嶋先輩には単に[r]  メアド聞かれただけですよ」[pcms] *1508| [fc] 冗談めかしてはいるけれど、聞きたくてもボクでは[r] 到底聞けない問いを交えた緒織さんの答えに、ボクの[r] 心臓は一瞬、ドキンッと高鳴った。[pcms] *1509| [fc] けれど悠帆の答えは、はっきりキッパリしたもので、[r] ボクはホッと胸をなでおろす。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1510| [fc] [vo_ior s="iori0016"] [ns]緒織[nse] 「ほんまどすか?[r]  嘘つかはると、閻魔はんにべろ抜かれますえ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1511| [fc] [vo_yuh s="yuho0055"] [ns]悠帆[nse] 「本当です。でも航とデートは冗談だとしても、[r]  こんな時間に緒織さんが航と一緒なんて、珍しいですね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1512| [fc] [vo_ior s="iori0017"] [ns]緒織[nse] 「忠彦はんが帰って来はるさかい、駅まで迎えになぁ。[r]  航とは途中で一緒になっただけや」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1513| [fc] [vo_yuh s="yuho0056"] [ns]悠帆[nse] 「航は?」[pcms] *1514| [fc] [ns]航[nse] 「えっ? ボ、ボクも駅前に買い物だよ。[r]  明日のキャンプ用の」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1515| [fc] [vo_yuh s="yuho0057"] [ns]悠帆[nse] 「そっか。わたしこれから学園に部活に行くところだし、[r]  途中まで一緒に行こうか」[pcms] *1516| [fc] [ns]航[nse] 「うんっ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1517| [fc] [vo_ior s="iori0018"] [ns]緒織[nse] 「そら、かましまへんえ。あっ、せやせや。航にも喋ってるけど、[r]  お土産買うて来たって言うてたさかい、[r]  暇なときに遊びにきてなぁ」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1518| [fc] やんわりとした緒織さんの声が合図のように、[r] ボクらは学園への分かれ道まで一緒に……悠帆は自転車を[r] 押しながら歩くことになった。[pcms] *1519| [fc] それはボクにとって大歓迎だし、[r] 緒織さんも気にしないだろう。[pcms] *1520| [fc] それに悠帆と緒織さんが話し合ってる分、[r] ボクはボク一人で考え事ができる。[pcms] *1521| [fc] 大嶋先輩とのことは本当にメアドの交換だけだったのかとか、[r] 非常に気になるところだ。[pcms] *1522| [fc] でも変に突っ込むのもキモイだろうし……。[pcms] *1523| [fc] 第一、ヘタに告白なんかして、[r] この居心地のいい幼馴染と言う関係が崩れるのもイヤだ。[pcms] *1524| [fc] 確かにいつまでもこの関係でいたいとは思わない。[pcms] *1525| [fc] けれどそれでも、やっぱり……。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1526| [fc] [vo_ior s="iori0019"] [ns]緒織[nse] 「せやけど、相変わらずやねぇ、この悠帆を応援する[r]  横断幕。そろそろ大会も近いとちゃうん?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1527| [fc] [vo_yuh s="yuho0058"] [ns]悠帆[nse] 「そうですねぇ、恥ずかしいですけど。[r]  でも今度の大会ではいいところまで行きたいです」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1528| [fc] [vo_ior s="iori0020"] [ns]緒織[nse] 「えぇところまでなんて……目指すんなら、[r]  優勝に決まってますやろ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b11"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1529| [fc] [vo_yuh s="yuho0059"] [ns]悠帆[nse] 「えぇ、まぁ……本当の事を言うと、このままの調子で[r]  行けば表彰台の一番上、狙えちゃうかなぁ〜って[r]  思ってますけど」[pcms] *1530| [fc] えへっと笑う悠帆の顔は酷く魅力的だ。[pcms] *1531| [fc] ボクにではなく、隣で歩いている緒織さんに向けてるってことは[r] わかってるのに、ドキリと胸が高鳴ってしまう。[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1532| [fc] その笑顔に釣られたわけじゃないだろうけれど、[r] 商店街店主のオッサンやじいさんが声をかけてくる。[pcms] *1533| [fc] まぁ、地元で1・2を争う美女二人が[r] こうして歩いてるんだ。[pcms] *1534| [fc] その眼福に思わず声をかけてしまう男心って……[r] ある意味悲しい性だよな。[pcms] *1535| [fc] [ns]おじさん[nse] 「悠帆ちゃん、これから部活かい? がんばってくれよ。[r]  悠帆ちゃんなら日本の金メダルを増やしてくれるに[r]  違いないんだから」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1536| [fc] [vo_yuh s="yuho0060"] [ns]悠帆[nse] 「あ、あはは。そうなるよう、がんばります。[r]  応援、ありがとうございます」[pcms] *1537| [fc] [ns]じいさん[nse] 「いつもべっぴんさんじゃのぉ、緒織さんは。[r]  こうして見るだけで、寿命が延びそうじゃ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1538| [fc] [vo_ior s="iori0021"] [ns]緒織[nse] 「あら、そへんな事言うて、きょうびずいぶんと[r]  お見限りやおまへん?[r]  ちびっとはお顔を見せにきておくんなはれ」[pcms] *1539| [fc] [ns]おばちゃん[nse] 「あら、悠帆ちゃん。もうすぐ大会が近いんだろ?[r]  当日はうちの上等な肉を届けてあげるから、[r]  お父さんに豚カツにしてもらい」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b11"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1540| [fc] [vo_yuh s="yuho0061"] [ns]悠帆[nse] 「あっ、いつもありがとうございます。[r]  おばちゃんとこのお肉で作った豚カツを食べて大会に出ると、[r]  成績がいいんですよ」[pcms] *1541| [fc] [ns]おばちゃん[nse] 「まぁ、お世辞もうまくなっちゃって」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1542| [fc] [ns]おじさん[nse] 「本当に悠帆ちゃんは[r]  うちの商店街の希望の星だもんなぁ」[pcms] *1543| [fc] [ns]じいさん[nse] 「悠帆ちゃんが希望の星なら、緒織さんは差し詰め、[r]  癒しの観音様かのぉ」[pcms] *1544| [fc] [ns]おばちゃん[nse] 「あら、金物屋のじいちゃん。[r]  癒しじゃなくて申し訳なかったですね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1545| [fc] [vo_ior s="iori0022"] [ns]緒織[nse] 「そないな事あらしまへんえ。おねーはんはお日さんみたいに、[r]  商店街を明るうしてはりますえ」[pcms] *1546| [fc] [ns]おばちゃん[nse] 「あら、乙羽さんにそんな事言われたんじゃ、[r]  今度の注文、おまけしなきゃだねぇ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1547| [fc] 次々に声をかけてくる商店街の人たちに、[r] 悠帆は照れを隠せない初々しさで、緒織さんは世慣れた風情で[r] 返事を返しながら、二人は商店街を抜けていく。[pcms] *1548| [fc] [ns]男の子[nse] 「あっ、悠帆お姉ちゃんだ。今度の大会、がんばってね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1549| [fc] [vo_yuh s="yuho0062"] [ns]悠帆[nse] 「ありがとう。ショウちゃんも夏休みの宿題、[r]  がんばるんだよ」[pcms] *1550| [fc] [ns]男の子[nse] 「うわぁ、お母さんと同じこと、言わないでよ〜」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1551| [fc] 話しかけてくるまではなくても、二人を見ながら話し合う[r] ボクらよりも年下の男の子たちや、見とれて鼻の下を[r] 伸ばしすぎて奥さんに小突かれてる旦那さんもいる。[pcms] *1552| [fc] お供のように後ろから見ていると、話しかけてくる人数は[r] あまり大差がないのに、悠帆のほうが断然と老若男女問わず[r] 平均的に声をかけられていた。[pcms] *1553| [fc] まぁ緒織さんは元々夜の商売をしているから、女性や子供たちに[r] 顔なじみがいないっていうのもあるのかもしれないけれど、[r] 悠帆は本当に町内の希望の星なんだ。[pcms] *1554| [fc] それは商店街のあちらこちらに貼られた[r] 『がんばれ! 神凪 悠帆』と、悠帆を応援する横断幕。[pcms] *1555| [fc] それを見なくても、この10数メートルを[r] 歩いただけでもわかることで……。[pcms] ;//キャラ消し [chara_int][trans_c cross time=150] *1556| [fc] ボクは改めて、悠帆が人気者であることを確認した。[pcms] *1557| [fc] そう考えたら、先輩にメアドを聞かれるくらいは[r] よくあること……だよな。[pcms] *1558| [fc] 相手が学園一のイケメンの大嶋先輩だって言ったって、[r] たまたま現場を見かけてしまっただけで、[r] 別に気にするほどのことじゃない。[pcms] *1559| [fc] だいたい悠帆のケータイには、TV関係者やら水泳協会の[r] お偉いさんらしい人から、水泳部の男子まで、[r] ボクやコースケ以外の男のメアドが既にいっぱい登録されてる。[pcms] *1560| [fc] 前に見せてもらったのだってだいぶ前のことなんだから、[r] まだ増えてるかもしれない。[pcms] *1561| [fc] 『今さら男のメアドの一つや二つ増えたところで、[r]  動揺するのはおかしいだろ!』[pcms] *1562| [fc] そう自分を納得させると、ボクはやっと落ち着きを取り戻した。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1563| [fc] [vo_yuh s="yuho0063"] [ns]悠帆[nse] 「はぁ……商店街を抜けるのは近道だけど、[r]  やっぱりなんだか気疲れするわ」[pcms] *1564| [fc] 商店街を抜けて、駅方向へと学園への分岐点に[r] 差しかかったとき、ボソリと悠帆がつぶやいた。[pcms] *1565| [fc] ボクみたいにそう期待されてない人間にはさっぱり[r] わからないけれど、やっぱり悠帆みたいに学園内外から[r] 期待をかけられてると、疲れるんだろう。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1566| [fc] [vo_ior s="iori0023"] [ns]緒織[nse] 「ほんま、悠帆は人気者どすからなぁ。[r]  せやけど、最前は目指すのなら優勝や言うたけれど[r]  ほんまは悠帆は悠帆のベストを尽くせばええんどすえ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1567| [fc] [vo_yuh s="yuho0064"] [ns]悠帆[nse] 「それはわかってるんだけど……」[pcms] *1568| [fc] [ns]航[nse] 「そうだよ。優勝だのなんだのって結果は、あとから[r]  ついてくるもんで、プレッシャーに押しつぶされて[r]  ベストを尽くせなかったら、何にもならないだろ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1569| [fc] [vo_yuh s="yuho0065"] [ns]悠帆[nse] 「へぇ、航にしては、マトモなこと言うのね」[pcms] *1570| [fc] [ns]航[nse] 「わ、航にしてはってなんだよ」[pcms] *1571| [fc] 確かに緒織さんの言葉で、悠帆にみんなが寄せる期待に[r] 満ちた声援とは違う応援の言葉をかけなきゃって[r] 気づいたからでの台詞ではあるけれど。[pcms] *1572| [fc] ボクにしてはマトモなことを言うなんて[r] 言い方はないと思う。[pcms] *1573| [fc] 思わずシュンとしたボクを救ってくれたのは、[r] 再び緒織さんだった。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1574| [fc] [vo_ior s="iori0024"] [ns]緒織[nse] 「せやけど、久しぶりに悠帆に逢うたのに、[r]  このまんま別はるのは惜しおすなぁ。航、ちびっと[r]  遠回りになるけど、学園のほうを通って駅に行かへん?」[pcms] *1575| [fc] [ns]航[nse] 「いいですけど。でも彦ちんのお迎えに[r]  遅れるんじゃないんですか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1576| [fc] [vo_ior s="iori0025"] [ns]緒織[nse] 「どもないよ。20分は前に着くように出てきたから。[r]  ちぃ〜とばかし遠回りしても十分間に合うわ」[pcms] *1577| [fc] 緒織さんの答えを聞いて、[r] ボクも悠帆も久しぶりに緒織さんと話したのに[r] このまま別れるのは惜しい気がしていた。[pcms] *1578| [fc] だから、否応はなく、ボクらは学園のほうへと向かった。[pcms] ;// ;//〆:BG:四つ葉町(通学路) [bg storage="BG01a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 2"] *1579| [fc] [ns]航[nse] 「でも彦ちんが帰って来るのは、本当に久しぶりですよね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1580| [fc] [vo_ior s="iori0026"] [ns]緒織[nse] 「せやね。ちーとばかし向こうでの仕事が手間取った[r]  みたいで。せやかて今晩の夏祭りには、忠彦はんが屋台を[r]  仕切らへんとあかんやろ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1581| [fc] [vo_yuh s="yuho0066"] [ns]悠帆[nse] 「彦ちん、また屋台やるんですか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1582| [fc] [vo_ior s="iori0027"] [ns]緒織[nse] 「まだ何任されるのか聞いていーひんみたいやけど、[r]  お祭り好きやからねぇ」[pcms] *1583| [fc] [ns]航[nse] 「うんうん。彦ちんがいないと本当に夏祭りって感じじゃないよ。[r]  子供のころからなんだかんだって、屋台の手伝いしてたもんね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1584| [fc] [vo_yuh s="yuho0067"] [ns]悠帆[nse] 「うん。それが高じて、今の仕事についたようなもんだものね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1585| [fc] [vo_ior s="iori0028"] [ns]緒織[nse] 「ほんま、あん人のお祭り好きは、お子のときから[r]  変わらへんのね。あん人らしいわ」[pcms] *1586| [fc] ボクと悠帆がうなずきあうと、緒織さんは楽しそうに笑った。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1587| [fc] [vo_yuh s="yuho0068"] [ns]悠帆[nse] 「彦ちんって言えば、富ヶ谷のガード下に書かれた[r]  グラフィティ、あれって絶対彦ちんじゃない?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a3"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1588| [fc] [vo_ior s="iori0029"] [ns]緒織[nse] 「グラフィティってなんどすの?」[pcms] *1589| [fc] [ns]航[nse] 「ストリートアートの一種……って、一言で言っちゃえば[r]  壁の落書きなんですけど。あれ、ボクも見たけど[r]  彦ちんかなぁ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b13"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1590| [fc] [vo_yuh s="yuho0069"] [ns]悠帆[nse] 「え〜、絶対彦ちんだってば。そっくりじゃない」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1591| [fc] 悠帆の力説に、ボクは富ヶ谷のガード下に書かれた[r] 壁画を思い出した。[pcms] *1592| [fc] 白いスーツを着ていて、サングラスをかけていて……。[pcms] *1593| [fc] ……確かに似てなくもないけれど……。[pcms] *1594| [fc] [ns]航[nse] 「彦ちんはもうちょっと男らしい顔してないか?[r]  なんかあの絵、なよっとした感じだったよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b6"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1595| [fc] [vo_yuh s="yuho0070"] [ns]悠帆[nse] 「そう? 航の目がおかしいんじゃないの?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1596| [fc] [vo_ior s="iori0030"] [ns]緒織[nse] 「そない悠帆が似てる言わはるんなら、今度忠彦はんと[r]  見に行きましょ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b11"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1597| [fc] [vo_yuh s="yuho0071"] [ns]悠帆[nse] 「うんうん、見てみて。絶対にそっくりだから」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1598| [fc] [vo_ior s="iori0031"] [ns]緒織[nse] 「楽しみにしてましょ。[r]  そうや、悠帆の成績はどないやの?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b5"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1599| [fc] [vo_yuh s="yuho0072"] [ns]悠帆[nse] 「えっ? 成績って……」[pcms] *1600| [fc] 急な緒織さんの話の展開に、悠帆は一瞬ついてこれなくて、[r] 目をぱちくりさせた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1601| [fc] [vo_ior s="iori0032"] [ns]緒織[nse] 「最前もベストを尽くせばええ言うたけれど、[r]  なんだか疲れてるみたいやさかい、タイムが[r]  悪いのかいなぁって思うたんやけど」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1602| [fc] [vo_yuh s="yuho0073"] [ns]悠帆[nse] 「タイムが悪いってことはないですよ。自分でもいい線は[r]  行ってるって思いますし。でも全国大会となると、[r]  ライバルも当然ベストな状態で挑んでくるわけだし」[pcms] *1603| [fc] [ns]航[nse] 「水泳だからってわけじゃないけど、勝負は水物って言うしなぁ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1604| [fc] [vo_yuh s="yuho0074"] [ns]悠帆[nse] 「航、それ、うまい事言ったつもり?」[pcms] *1605| [fc] [ns]航[nse] 「えっ? いや、そんなつもりじゃなくて。[r]  よく言うじゃないか」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1606| [fc] [vo_ior s="iori0033"] [ns]緒織[nse] 「せやねぇ。ベストのつもりで行かはっても、[r]  どへんなるのかがわからへんのが、勝負の世界やしね。[r]  せやかて、それはライバルかて言えることやろ?」[pcms] *1607| [fc] [ns]航[nse] 「そうだよ。オリンピックでも金確実って言われてた[r]  選手がダメで、全然注目を浴びてなかった選手が金を[r]  取ったってことだっていくらだってあるんだからさ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1608| [fc] [vo_yuh s="yuho0075"] [ns]悠帆[nse] 「うん。余談は許されない状況だけど、わたしはわたしの[r]  ベストを尽くせるよう、がんばるわ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1609| [fc] [vo_ior s="iori0034"] [ns]緒織[nse] 「せやな、それが一番や」[pcms] *1610| [fc] 笑いながらも硬い決意の目で悠帆が宣言し、[r] それに緒織さんが笑って応える。[pcms] *1611| [fc] その雰囲気にボクまでがんばろうって気になってくる。[pcms] ;//〆:BG:学園全景 [bg storage="BG07a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 1"] *1612| [fc] 学園の近くまできたとき、[r] 吹奏楽部が練習している音が聞こえてきた。[pcms] *1613| [fc] そう言えば2時くらいに帰って来るって[r] 置手紙があったけれど、漣も今頃あの練習の音の中に[r] 混じってがんばってるんだろうか?[pcms] *1614| [fc] 今さっき思ったばかりのボクもがんばろうって思いが[r] 現状とあってないような気がしないでもない。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_b4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *1615| [fc] [vo_yuh s="yuho0076"] [ns]悠帆[nse] 「それじゃあ、わたし、行ってくるから。緒織さん、[r]  久しぶりに話せて楽しかったです」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1616| [fc] [vo_ior s="iori0035"] [ns]緒織[nse] 「私もやわ。部活、お気張りや」[pcms] *1617| [fc] [ns]航[nse] 「じゃあまた後でな」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1618| [fc] 軽く手を振って校門の中へと消えていく悠帆の後姿を、[r] ボクはぼんやりと見送った。[pcms] *1619| [fc] 悠帆は水泳でがんばっている。[r] 漣も吹奏楽部でがんばっている。[pcms] *1620| [fc] じゃあ、ボクはいったい何をがんばるんだろう?[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1621| [fc] [vo_ior s="iori0036"] [ns]緒織[nse] 「青春どすなぁ」[pcms] *1622| [fc] ぼんやりと悠帆の後姿が見えなくなるまで見送っていた[r] ボクの耳に、緒織さんののんびりとした声が聞こえて、[r] ボクは顔が真っ赤になった。[pcms] *1623| [fc] [ns]航[nse] 「せ、青春って……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1624| [fc] [vo_ior s="iori0037"] [ns]緒織[nse] 「私も航や悠帆くらいの歳には、好きなお人の後姿を[r]  見えなくなるまで見送ったもんやなぁ、思うて」[pcms] *1625| [fc] [ns]航[nse] 「す、好きな人って……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1626| [fc] [vo_ior s="iori0038"] [ns]緒織[nse] 「航、顔真っ赤になってはるよ。悠帆は水泳に[r]  気張ってはるみたいやけど、航は恋に気張らへんと[r]  あかんみたいやね」[pcms] *1627| [fc] [ns]航[nse] 「い、緒織さんってば、からかって。ほら、[r]  行きましょう。彦ちん、着いちゃうでしょ?」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1628| [fc] [vo_ior s="iori0039"] [ns]緒織[nse] 「せやね」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1629| [fc] 緒織さんに指摘されるまでもなく、ボクは自分の顔が[r] 真っ赤になってるのを自覚しながら、そそくさと[r] その場から逃げ出すように、学園の前を後にした。[pcms] ;//〆:BG:LASER前 [bg storage="BG06d"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 7"] [se buf=0 storage="se505" loop=true] *1630| [fc] 照れ隠しもあって、ボクは早足で歩いてしまい、[r] 緒織さんと一緒に歩いてるのにもかかわらず、[r] しばらく何も会話もないままに、駅のほうへと向かう。[pcms] *1631| [fc] ふと、店頭にディスプレイとして飾られたTVで[r] シンクロナイズドスイミングの大会を放送していて、[r] ボクは思わず動揺して目をそらしてしまった。[pcms] *1632| [fc] それに気づいてか気づかなかったのか、[r] 緒織さんがボクの顔を改めて見直してくる。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1633| [fc] [vo_ior s="iori0040"] [ns]緒織[nse] 「私は経験あらしまへんけど、幼馴染がTVに出るって[r]  どないな感じどすか?」[pcms] *1634| [fc] [ns]航[nse] 「どんな感じって……なんかTVで見ると、知ってる顔で[r]  知ってる声で喋ってるのに、全然知らないみたいな、[r]  不思議な感じですね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1635| [fc] [vo_ior s="iori0041"] [ns]緒織[nse] 「そないなもんなんやろか」[pcms] *1636| [fc] [ns]航[nse] 「遠い世界に行く悠帆に、置いてかれるような……って、[r]  なんでもないです」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1637| [fc] こんなこと、緒織さんに愚痴ったって[r] 仕方がないことだった。[pcms] *1638| [fc] 悠帆が、自分が好きな人が自分の目指す道に向かって[r] まっすぐ歩いているのに、素直に応援しきれない自分を[r] 見出された気分だ。[pcms] *1639| [fc] TV局に父さんが勤めてるから、他の人よりはTVの[r] 世界は身近な世界であるはずなのに、手の届かない世界。[pcms] *1640| [fc] そこへ行く悠帆。[pcms] *1641| [fc] ボクにはどうあがいても行くことができない世界へ、[r] 悠帆はいとも簡単に行こうとしてる。[pcms] *1642| [fc] それが羨ましいのか、行けない自分が[r] 不甲斐ないのかもわからない。[pcms] ;//〆:BG:センターストリート [bg storage="BG05a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 8"] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1643| [fc] [vo_ior s="iori0042"] [ns]緒織[nse] 「せやけど、航は悠帆との関係、[r]  このままでええ思うてはるの?」[pcms] *1644| [fc] [ns]航[nse] 「えっ?」[pcms] *1645| [fc] 自嘲の井戸に投げ落とされて、グルグルとした[r] 思考の迷路に紛れ込むように先を歩いていたボク。[pcms] *1646| [fc] 一瞬、緒織さんの言葉の意味がわからなくて、[r] 思わず聞き返した。[pcms] *1647| [fc] けれど、その意味が頭の中で意味を持ったとたん、[r] ボクの心臓はドキドキと高まって[r] 何も言えなくなってしまう。[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1648| [fc] [vo_ior s="iori0043"] [ns]緒織[nse] 「悠帆のこと、航は好きなんやろ?」[pcms] *1649| [fc] [ns]航[nse] 「だ、だから、その……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a7"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1650| [fc] [vo_ior s="iori0044"] [ns]緒織[nse] 「ちゃうの? でも顔は素直みたいやね」[pcms] *1651| [fc] [ns]航[nse] 「えっ、えっと……」[pcms] *1652| [fc] 興味津々と顔に書いた緒織さんの質問にどう答えようかと[r] 視線を泳がせたとき、ボクはここがセンターストリートで[r] あることに今さらながらに気づいた。[pcms] *1653| [fc] まずギガカメラに行ってからと思ったけれど、[r] この道順だと「東洋ハンド」のほうが近い。[pcms] *1654| [fc] [ns]航[nse] 「い、いけない。東洋ハンド、通り過ぎちゃった。ボク、[r]  買い物があるんで、ここで失礼します」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1655| [fc] [vo_ior s="iori0045"] [ns]緒織[nse] 「あら、逃げるんどすか?」[pcms] *1656| [fc] [ns]航[nse] 「いや、本当に東洋ハンドに用があって。明日、部活の[r]  キャンプなんで、ランタンと虫除け買いにきたんですよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1657| [fc] [vo_ior s="iori0046"] [ns]緒織[nse] 「ほな、今日は勘弁してあげましょ。また後でね」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1658| [fc] にっこりと微笑む緒織さんから逃げ出すように、[r] ボクは踵を返して目的地の一つである[r] 「東洋ハンド」へと向かった。[pcms] [stopse buf=0] ;//BG:黒画面 [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] *1659| [fc] 「東洋ハンド」で目当てのランタンを探しながらも、[r] ボクは思わず先ほどの緒織さんに聞かれた悠帆との関係に[r] ついて考えてしまう。[pcms] *1660| [fc] このままでいいとは思わないけれど、やっぱり学園だけ[r] じゃなく、地元のアイドル化してる悠帆と自分とじゃ[r] つりあわないんじゃないんだろうか?[pcms] *1661| [fc] だとしたら……。[pcms] *1662| [fc] [ns]航[nse] 「告白するべきじゃないよな」[pcms] *1663| [fc] ため息と共にあきらめが口からこぼれ落ちて、ボクはどん底に[r] 落ちそうになりながら、やっとアウトドア用品のところで[r] 見つけたランタンを購入した。[pcms] ;//BG:スクランブル交差点前 ;//@konya 「渋谷駅前」 [bg storage="BG023"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 7"] *1664| [fc] ギガカメラで電子虫除けも買い終わって、ボクはステバに[r] 入って本日のコーヒーのアイスをベンティで頼んだ。[pcms] *1665| [fc] 出入り口近くのカウンターでガムシロとミルクを入れていたとき、[r] いきなり膝がカクンと崩れ落ちる。[pcms] [quake_bg 元time=500 xy m] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1666| [fc] [ns]浩助[nse] 「よぉ、何やってるんだよ?」[pcms] *1667| [fc] [ns]航[nse] 「何やってるって、コースケっ! いきなりヒザかっくんすんな」[pcms] *1668| [fc] 慌ててカウンターにしがみつき、なんとかこけるのを[r] 耐えたボクは、後ろから聞こえてきた声に、[r] 思わず怒鳴り声をあげた。[pcms] *1669| [fc] この時間ウロウロしてるってことは、[r] どうやら自警団のボランティア活動中らしい。[pcms] *1670| [fc] でも街を守るはずの自警団が、[r] 善良な市民にいきなりヒザかっくんってどうよ?[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a3"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1671| [fc] [ns]浩助[nse] 「そんなに怒鳴るなって。おっ、オレ、ちょうど喉が[r]  渇いてたんだよね〜、イタダキッ!」[pcms] *1672| [fc] [ns]航[nse] 「ちょっ、おまっ! それ、今買ってきたばっかの……[r]  自分で買いにいけよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1673| [fc] [ns]浩助[nse] 「だってオレ、今日財布忘れたからベンティ買うほど金ないもん。[r]  300円やるから、自分の分買ってこいよ」[pcms] *1674| [fc] 怒るボクなどどこ吹く風と言うふうに、アイスコーヒーに[r] 口をつけたコースケは尻ポケットから100円玉3枚を出して、[r] ボクに手渡した。[pcms] *1675| [fc] [ns]航[nse] 「300円って、ショートの値段じゃねぇかよ」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="kou_e1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1676| [fc] [ns]浩助[nse] 「ちっ、ちっ、ちっ。10円釣りがくる」[pcms] *1677| [fc] [ns]航[nse] 「どっちみち損じゃねぇかよ」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="kou_e1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1678| [fc] [ns]浩助[nse] 「まぁ今夜祭りで焼きそばかたこ焼きおごるからさ、[r]  カンベンしてくれよ」[pcms] *1679| [fc] [ns]航[nse] 「ったく……」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1680| [fc] しぶしぶもう一度ショートを買ってくると、[r] ボクはコースケと一緒にステバを出た。[pcms] ;//BG04a・渋谷駅前 [bg storage="BG04a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 5"] [se buf=0 storage="se505" loop=true] *1681| [fc] [ns]航[nse] 「本当に調子いいんだから。その格好だと[r]  ボランティアの途中だろ? いいのか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1682| [fc] [ns]浩助[nse] 「んっ? あぁ、シフトが終わったから帰る途中だったんだよ。[r]  で、ステバでお前を見かけたからつい……」[pcms] *1683| [fc] [ns]航[nse] 「ヒザかっくんして、ボクのコーヒーを奪ったと。[r]  とんだ自警団だな」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a3"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1684| [fc] [ns]浩助[nse] 「もうシフト終わったも〜ん。お前も帰るトコ?」[pcms] *1685| [fc] [ns]航[nse] 「うん。明日のキャンプの買出しも終わったしな」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1686| [fc] [ns]浩助[nse] 「じゃあ一緒に帰ろうぜ」[pcms] *1687| [fc] グイッとアイスコーヒーを飲むコースケの顔を見ながら、[r] ボクも予定外に小さくなったカップに口をつけた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a3"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1688| [fc] [ns]浩助[nse] 「今日は祭りだし、盛り上がるなっ!」[pcms] *1689| [fc] [ns]航[nse] 「まったく、コースケは[r]  彦ちんと一緒で本当に祭り好きだよな」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="kou_e1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1690| [fc] [ns]浩助[nse] 「だってなんてぇの? 血が騒がない? 今日は[r]  花火大会もあるしさ、気分はもう[r]  キターーーーっ!! ってカンジ?」[pcms] *1691| [fc] [ns]航[nse] 「なんだよ、それ」[pcms] *1692| [fc] コースケのハイテンションに苦笑いを浮かべながらも、[r] ボクはその下にいつもと違って無理にテンションを高く[r] 保ってるような気がして、コースケの顔を盗み見た。[pcms] *1693| [fc] 表面上は昨日、偶然に瑞樹と出合った時の沈みようは[r] キレイに拭い去られたようなカンジがする。[pcms] *1694| [fc] でも幼馴染の勘とでも言うんだろうか?[pcms] *1695| [fc] どこか無理してるような気がしてしまう。[pcms] *1696| [fc] それともそれはボクの気のせいにすぎないんだろうか?[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a4"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1697| [fc] [ns]浩助[nse] 「あ〜、でもバスケ部の助っ人に呼ばれてるから、[r]  あんまり夜更かしできないんだよなぁ。朝から学園に[r]  集合して練習だってさ」[pcms] *1698| [fc] [ns]航[nse] 「ボクも明日はキャンプだから、朝から学園に行くよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1699| [fc] [ns]浩助[nse] 「なんだ。どうせ悠帆も明日も部活っぽいからみんな[r]  夜更かしできないのか」[pcms] *1700| [fc] [ns]航[nse] 「漣も人ごみじゃすぐ疲れるしな」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1701| [fc] 何気なくそう答えながらも、ボクは自分とコースケを[r] なんとなく比べてしまった。[pcms] *1702| [fc] 普段は別に意識することなんてない。でも緒織さんに[r] 言われて悠帆に似合う男かどうかなんて、自分のことを[r] 省みたせいだろうか? 妙に気にかかった。[pcms] *1703| [fc] ボクとは違って、音楽だけじゃなく、バスケ部の助っ人と[r] して呼ばれるほど、運動神経も抜群なコースケ。[pcms] *1704| [fc] 人懐っこいところがあるから交友関係も広いし、[r] 治安活動にも参加して、渋谷という街自体を愛し、[r] 街のことを考えている。[pcms] *1705| [fc] それに比べて同じように生まれ育ったと言うのに、[r] ボクはこの街があまり好きではない。[pcms] *1706| [fc] もしも荒れたとしても、眉を顰めるけどコースケのように[r] これという活動はしないだろう。[pcms] *1707| [fc] コースケもまた、悠帆と同じく、自分の将来への夢を[r] かなえるための、自分の意志を貫くための明確な志と、[r] 行動力を持ってる。[pcms] *1708| [fc] いつもは感じない……感じたことのない劣等感に、[r] 残り少なくなったアイスコーヒーを煽るように喉に[r] 流し込んだけれど、いつもよりも苦く感じた。[pcms] ;//〆:BG:LASER前 [bg storage="BG06d"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 7"] *1709| [fc] 『LASER』前まで歩いてくると、その隣の居酒屋……[r] 『ででっぽう』という奇妙な名前のお店から、[r] 見慣れた真っ白なスーツの男が出てくるのが見えた。[pcms] *1710| [fc] 彦ちんだ。[pcms] *1711| [fc] 彦ちんに続いて緒織さんも出てきたのに気がついて、[r] ボクらは久しぶりに逢う彦ちんに声をかけようと近寄った。[pcms] *1712| [fc] けれど、その後で彦ちんの部下が出てきたのに気づいて[r] 足を止める。[pcms] *1713| [fc] ボクらの関係は彦ちんがこの辺を縄張りにしている……[r] いわゆる指定を受けてる特殊企業に入っても、[r] 子供の頃から変わらないけれど、彦ちんの面子ってものがある。[pcms] *1714| [fc] ボクらみたいな学生が友達付き会いしてるのをヘンな目で[r] 見る人もいるし、彦ちん自身仕事の話は聞かれたくなさそうなので[r] 彦ちんの部下がいる場所では遠慮してる。[pcms] *1715| [fc] でも『LASER』の手前でコースケと[r] 立ち話をしている風を装って待っている。[pcms] *1716| [fc] すると、自然に『祭りの準備は大丈夫か?』だとか、[r] そんな会話が耳に飛び込んできた。[pcms] *1717| [fc] この辺りを縄張りにしているんだから、当然、[r] ボクらが今夜遊びに行こうと約束している屋台の仕切りも、[r] 彦ちんの会社の管轄だ。[pcms] *1718| [fc] その準備の確認をコソコソと手短に済ませると、[r] 部下の人はまた居酒屋へと戻っていった。[pcms] *1719| [fc] それを見届けると、ボクらはにこやかに笑いながら[r] 彦ちんの傍に寄った。[pcms] *1720| [fc] [ns]航[nse] 「彦ちん、おかえり」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a3"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1721| [fc] [ns]浩助[nse] 「久しぶりだね、彦ちん。やっぱり祭りって聞いたら、[r]  江戸っ子の血が騒いで帰ってきちゃうか」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a6"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1722| [fc] [ns]忠彦[nse] 「当たり前だろ。渋谷の水で産湯を使った俺だ。[r]  年に一度の夏祭りは外せるか」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1723| [fc] [ns]浩助[nse] 「でも今回の出張は結構長かったね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a5"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1724| [fc] [ns]忠彦[nse] 「あぁ、関西のヤツラがこっちで怪しい行動をしてるって[r]  聞いたんだが、なかなか尻尾をつかませなくてな。[r]  商談の持っていきようがねぇ」[pcms] *1725| [fc] [ns]航[nse] 「彦ちんの仕事も大変だね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1726| [fc] [ns]忠彦[nse] 「今じゃ普通の株式会社だが、組織の形態を変えると[r]  一緒に仁義を忘れてきたヤツラばかりだから……」[pcms] [stopse buf=0] ;//〆:♪:lastsummer フェードアウト [fadeoutbgm time=500] ;//〆:♪:outside フェードイン [bgm storage="BGM05"] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1727| [fc] にこやかにしていた会話を中途半端に途切れさせたと[r] 思った瞬間、彦ちんが急に鋭い目つきでボクらの後ろを[r] 睨み付けた。[pcms] [chara_int_ layer=5] [ChrSetEx layer=4 chbase="shige_b4"][ChrSetXY layer=4 x=321 y=0] [ChrSetEx layer=3 chbase="jin_c4"][ChrSetXY layer=3 x=-71 y=0][trans_c cross time=150] *1728| [fc] 慌てて振り返ると、壬ってヤツのグループが[r] 横切っていくのが見えた。[pcms] [chara_int][trans_c cross time=150] *1729| [fc] 一瞬、コースケの顔が引きつったような気がしたけれど、[r] 今日は壬ってリーダーとデブの重吉二人とその手下が[r] 何人かいるだけで、瑞樹の姿はない。[pcms] *1730| [fc] そのことには安心したけれど、ボクを素通しして[r] 壬と彦ちんが、お互い意識していないようで[r] 視線だけで激しく牽制しあってる雰囲気が漂った。[pcms] *1731| [fc] おまけに昨日の今日とあってか、コースケはコースケで[r] 壬にあからさまな嫌悪の視線を向けている。[pcms] *1732| [fc] 一触即発と言いたいところだけれど、こんな真昼間から、[r] それも本職である彦ちんに何かしようとする気はないらしく、[r] そのまま不良グループは通り過ぎて行った。[pcms] *1733| [fc] やっと姿が見えなくなってホッと息をついたとき、[r] 彦ちんがコースケの様子に気がついて、[r] いつにない真剣な顔でボクらを見直してきた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1734| [fc] [ns]忠彦[nse] 「あいつらに何か因縁でもあるのか?」[pcms] *1735| [fc] [ns]航[nse] 「えっ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a10"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1736| [fc] [ns]浩助[nse] 「因縁って言うか、オレ、一応自警団だから」[pcms] *1737| [fc] 瑞樹との因縁があるけど、まさか彦ちんと一触即発といった[r] 視線を交し合ったグループと瑞樹が関係あるなんて、[r] いくら彦ちんにも言えない。[pcms] *1738| [fc] いや、今の会社に勤めている彦ちんだから[r] 言えないって言うか。[pcms] *1739| [fc] コースケがボランティア活動しているベレー帽を指差しながら[r] 答えたのに、少しホッとしたような表情を浮かべながらも、[r] 彦ちんはより真剣な声でボクらにささやいた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1740| [fc] [ns]忠彦[nse] 「あのヤロウはマジでヤバイ」[pcms] *1741| [fc] [ns]航[nse] 「あのヤロウって、リーダー?」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1742| [fc] [ns]忠彦[nse] 「リーダーなのか。道理でタマが座ってると思ったが……[r]  ただ荒っぽいだけなら単なる雑魚だ。だが、あいつは[r]  全部知ったうえで、全部捨ててる。そういう奴だ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1743| [fc] [ns]浩助[nse] 「さすが彦ちん、一目見ただけでわかるんだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1744| [fc] [ns]忠彦[nse] 「まぁな。で、そういう奴が一番危ない。[r]  何しでかすか、俺にさえ予測不可能なところがあるからな。[r]  自警団だから仕方がないにしても、できるだけ関わるな」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a11"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1745| [fc] [ns]浩助[nse] 「だけど最近、あいつの手下に他の街から流れてきた[r]  ワルが加わって、揉め事が多くなってるんだ。[r]  このまま放っておけないよ」[pcms] *1746| [fc] 彦ちんの言葉にはいつもうなずいてきたボクらだけれど、[r] 自警団としての誇りだけでなく瑞樹のこともあってか、[r] コースケは静かな怒りを込めた声で言う。[pcms] *1747| [fc] その言葉の裏には、『彦ちんは本職だろ?[r] 不良グループをシメることもできないのか』と、[r] 暗に彦ちんを非難しているような気さえする。[pcms] *1748| [fc] 彦ちんもそれを感じ取ったのか、ボクらから後ろの[r] 居酒屋が入ったビルを見つめ、ボソリとつぶやいた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1749| [fc] [ns]忠彦[nse] 「ここもウチのシマなんだ。あぁいうヤツらも適当に[r]  シメんとこっちの面子に関わるが、関西のヤツラの[r]  後ろ盾があるからな。商談が成立するまで気をつけろ」[pcms] *1750| [fc] 彦ちんの会社はちょっと指定を受けちゃってるし、特殊な[r] 仕事をしてる企業だってわかっていたつもりだったけれど、[r] マンガに出てくるような組織とは違うと思ってた。[pcms] *1751| [fc] でも……やっぱり彦ちんが住む世界は、[r] ボクらとは違う世界なのかもしれない。[pcms] ;//〆:♪:outside フェードアウト [fadeoutbgm time=500] ;//〆:♪:lastsummer フェードイン [bgm storage="BGM01"] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1752| [fc] [ns]忠彦[nse] 「ほら、帰るぞ。緒織も店の準備があるだろう?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1753| [fc] [vo_ior s="iori0047"] [ns]緒織[nse] 「せやなぁ。お祭りに花火大会じゃ出足は悪そうやけれど、[r]  お店の準備はせなあかんな」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1754| [fc] [ns]忠彦[nse] 「お前らも祭りに行くんだろ?」[pcms] *1755| [fc] [ns]航[nse] 「うん。彦ちんの仕切り、ちゃんと見ないとね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a6"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1756| [fc] [ns]忠彦[nse] 「言ったな、コイツ」[pcms] *1757| [fc] 表面上はいつものような、昔の幼馴染のままの雰囲気。[pcms] *1758| [fc] でも、どこかが違うような気がしながら、[r] ボクとコースケは先に行く二人についていくように家路に着いた。[pcms] [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] ;//--------------------------------------------------------------- ;//条件分岐 ;//・各種エンディングを一つでも通過しているか ;//YES:ザッピング選択肢開放:ブロック10050へjump ;//NO:ザッピング選択肢非開放:ラベル「zap06 戻り先」へ [if exp="sf.g_clear==1"][jump storage="00080.ks" target=*00080_01][endif] [jump storage="00080.ks" target=*00080_02] ;//--------------------------------------------------------------- *00080_01 ;//ザッピング 10060 瑞樹 ;//ザッピング 10070 マルガリータ ;//マルガリータ ;//瑞樹 ;//キャンセル ; ;選択肢用フラグオンオフ ; [eval exp="f.selbt_yuh = 0"] ; [eval exp="f.selbt_ren = 0"] ; [eval exp="f.selbt_mar = 1"] ; [eval exp="f.selbt_miz = 1"] ; [eval exp="f.selbt_kou = 0"] ; [eval exp="f.selbt_jun = 0"] ; [eval exp="f.selbt_oth = 0"] ; [eval exp="f.selbt_can = 1"] ; [selbt] ; ; *aspect_SELマル ; [selbt_clear] ; [jump storage="10070.ks" target=*10070_TOP] ; ; *aspect_SEL瑞樹 ; [selbt_clear] ; [jump storage="10060.ks" target=*10060_TOP] ; ; *aspect_SELキャンセル ; [selbt_clear] ; [jump storage="00080.ks" target=*00080_02] ;BGM停止 [fadeoutbgm time=500] ;mm ザッピング前に黒追加 [black_toplayer][trans_c cross time=500][hide_chara_int] *ZAP06|ザッピング選択肢 マルガリータ 瑞樹 ;バックログキャラ指定 ;[eval exp="f.zap_sel_chara01 = ' 悠帆'"] ;[eval exp="f.zap_sel_chara02 = ' 漣'"] [eval exp="f.zap_sel_chara03 = ' マルガリータ'"] [eval exp="f.zap_sel_chara04 = ' 瑞樹'"] ;[eval exp="f.zap_sel_chara05 = ' 浩助'"] ;[eval exp="f.zap_sel_chara06 = ' 壬'"] ;[eval exp="f.zap_sel_chara07 = ' その他'"] [eval exp="f.zap_sel_chara08 = ' キャンセル'"] ;ボタン込み [zap_set1] [zap_set2] [s] ;------------------------------------------------ *aspect_SELマル|ザッピング選択肢 マルガリータ [zap_clear] ;[black_toplayer][trans_c random time=1000][hide_chara_int] [zapfade] [jump storage="10070.ks" target=*10070_TOP] ;------------------------------------------------ *aspect_SEL瑞樹|ザッピング選択肢 瑞樹 [zap_clear] ;[black_toplayer][trans_c random time=1000][hide_chara_int] [zapfade] [jump storage="10060.ks" target=*10060_TOP] ;------------------------------------------------ *aspect_SELキャンセル|ザッピング選択肢 キャンセル [zap_clear] [black_toplayer][trans_c random time=1000][hide_chara_int] ;[zapfade] [jump storage="00080.ks" target=*00080_02] ;------------------------------------------------ ;//--------------------------------------------------------------- ;//ラベル「zap06 戻り先」 ;//(条件分岐式判断後到達地点及び ;//ブロック10050通過後合流地点) *00080_02 [bgm storage="BGM01"] ;//〆BG:四つ葉町商店街 [bg storage="BG02a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 3"] [sysbt_meswin] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a2"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1759| [fc] [vo_ior s="iori0048"] [ns]緒織[nse] 「ほな、私はお店の準備があるさかい、ここで別はるわ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1760| [fc] [ns]忠彦[nse] 「あぁ、しっかり稼げ」[pcms] *1761| [fc] 商店街にまで戻ってきたとき、緒織さんは一人離れて[r] 『音羽』のあるほうへと向かいかけた。[pcms] *1762| [fc] その背中に彦ちんが一声かける。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1763| [fc] [ns]忠彦[nse] 「俺はオジキに挨拶したら戻るから、メシ用意しておいてくれ。[r]  あと、ホイスは入ってるか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1764| [fc] [vo_ior s="iori0049"] [ns]緒織[nse] 「アンタの好きなお酒やで? ちゃんとあるに決まっとるやろ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a6"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1765| [fc] [ns]忠彦[nse] 「それでこそ、俺のオンナだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="iori_a1"][ChrSetXY layer=5 x=145 y=0][trans_c cross time=150] *1766| [fc] [vo_ior s="iori0050"] [ns]緒織[nse] 「イヤやわ。航も浩助もおる所で。[r]  恥ずかしでしょ、もう」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1767| [fc] ほんのりと顔を赤らめながらも、嬉しそうに答えて、[r] 緒織さんは今度こそ本当にお店のほうへと消えた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a1"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1768| [fc] [ns]浩助[nse] 「それじゃあ、オレもここで別れるわ」[pcms] *1769| [fc] [ns]航[nse] 「あぁ、それじゃあまた後でな」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_a3"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *1770| [fc] [ns]浩助[nse] 「おう」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1771| [fc] 家の方向が違う浩助とも別れて、[r] ボクは彦ちんと一緒にしばらく歩いた。[pcms] *1772| [fc] 彦ちんがオジキって呼んでる人は、彦ちんの会社の[r] 親会社の専務兼、子会社の社長さんで、ここからだと[r] 神社へと向かう道筋に家があるって聞いたことがある。[pcms] *1773| [fc] ボクが普段通ってる道とは違うけれど、[r] 帰り道の途中とも言えなくもない場所だ。[pcms] *1774| [fc] さっき彦ちんと逢ったときに感じた疎外感って言うか、[r] 彦ちんは彦ちんなのに、住む世界が違うって改めて[r] 感じたせいで何も言えなくて、ぶらぶらと二人で歩く。[pcms] *1775| [fc] 途中、例の悠帆の横断幕を見つけた彦ちんが、[r] 嬉しそうにそれを見上げた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a6"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1776| [fc] [ns]忠彦[nse] 「頑張れ、神凪 悠帆、か。悠帆のヤツ、[r]  頑張ってるみたいだな」[pcms] *1777| [fc] [ns]航[nse] 「うん。今度の大会には力を入れてるみたいだよ。[r]  今日も部活で頑張ってるし」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1778| [fc] [ns]忠彦[nse] 「そっかぁ。期待の星も、本物のスターとしての力を[r]  着実につけてるってわけか」[pcms] *1779| [fc] [ns]航[nse] 「うん。そうだね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a3"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1780| [fc] [ns]忠彦[nse] 「だけどお前、それじゃヤバイんじゃないのか?」[pcms] *1781| [fc] [ns]航[nse] 「えっ?」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1782| [fc] [ns]忠彦[nse] 「うかうかしてると、相手がスターなだけに、[r]  流れ星みてぇにあっという間にいなくなっちまうぜ?」[pcms] *1783| [fc] [ns]航[nse] 「いなくなるって……悠帆んちのお店は今も経営中だよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1784| [fc] [ns]忠彦[nse] 「そういう意味じゃなくてよ。[r]  他の誰かに取られちまっても知らねぇよ、ってことだよ。[r]  昔から悠帆に惚れてたろ?」[pcms] *1785| [fc] [ns]航[nse] 「ひ、彦ちんなの? 緒織さんに余計な事言ったのは」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a1"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1786| [fc] [ns]忠彦[nse] 「えっ? 俺は緒織にお前の悠帆への気持ちを喋った事はねえぞ。[r]  女ってのは、そういう所に敏感だからな、[r]  お前ら見ててわかったんじゃねえのか?」[pcms] *1787| [fc] [ns]航[nse] 「女はそういう所に敏感って……悠帆は鈍感だよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a6"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1788| [fc] [ns]忠彦[nse] 「あはは。違えねえ。悠帆は昔っからヘンな所で[r]  男っぽいからな。まぁ、カラっとしてて、[r]  ソコがいいトコでもあるが」[pcms] *1789| [fc] [ns]航[nse] 「まぁ…ね」[pcms] *1790| [fc] 緒織さんの時とは違って、男同士だからなのか、それとも[r] 幼馴染でボクらの事をよく知ってるからなのか、[r] 彦ちんには素直に話せた。[pcms] *1791| [fc] ボクの心の中に抱えてる鬱屈を、[r] 今なら話せるような気がする。[pcms] *1792| [fc] けれどそれも彦ちんの『オジキ』の家について[r] ウヤムヤになった。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="tadahiko_a2"][ChrSetXY layer=5 x=181 y=0][trans_c cross time=150] *1793| [fc] [ns]忠彦[nse] 「それじゃあな」[pcms] *1794| [fc] [ns]航[nse] 「うん。またね」[pcms] [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1795| [fc] さすがに特殊企業の社長さんの家らしい、純和風の豪邸に[r] そのまま入っていく彦ちんを見送って、僕は散歩がてら[r] そのまま神社へと向かった。[pcms] ;//〆:BG:神社 [bg storage="BG09a"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 4"] [se buf=0 storage="se019" loop=true] *1796| [fc] 子供の頃から見慣れた神社は、御神木として祀られている[r] 大きな杉の木が生えているくらいで、他所の神社とあまり[r] 代わり映えのしない普通の神社だ。[pcms] *1797| [fc] 御神木については女子の間で都市伝説のような恋の噂話が[r] あるらしいけれど、男であるボクはよく知らないし、[r] 単に目立つから待ち合わせ場所にしてるくらいだ。[pcms] *1798| [fc] もっとも真夏の真昼間じゃ、誰もこんな場所を[r] 待ち合わせ場所にしようだなんて酔狂な人は[r] いないみたいだけれど……。[pcms] *1799| [fc] って、誰かいる?[pcms] *1800| [fc] 脱色してるヤツもいるけれど、あの自然な金色の髪は[r] きっとマルガリータ先輩だろう。[pcms] *1801| [fc] ボクみたいに散歩してるのかと思えば、手にしたメモ帳に[r] 何かを書いてるところを見ると、何か調べ物をしているみたいだ。[pcms] *1802| [fc] だけど、その横に立っている褐色の肌が印象的な、[r] 黒服の女性は誰なんだろう?[pcms] *1803| [fc] ボディガードってヤツなのかな。[pcms] *1804| [fc] 実際に見たわけじゃないけれど、昨日、あの不良グループの[r] デブを倒すほど強い先輩だけれど、お父さんは大使だって言うし、[r] お嬢様……なんだよな、やっぱり。[pcms] *1805| [fc] ここは昨日のこともあるし、[r] 声をかけておくべきなんだろうか?[pcms] ;//--------------------------------------------------------------- ;//◎選択肢 ;//1.声をかける ラベルjump「マルガリータと会話」 ;//2.声をかけない ラベルjump「会話せず」 ; [link storage="00080.ks" target=*A]声をかける[endlink] ; [link storage="00080.ks" target=*B]声をかけない[endlink] ; [s] *SEL01|声をかける/声をかけない [fc] [pcms_sel] ;[eval exp="f.seltext02 = 'あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとあいうえおかきくけこさしすせそたちつてと'"] [eval exp="f.seltext02 = '声をかける'"] [eval exp="f.seltext04 = '声をかけない'"] [if exp="tf.sys_sub == 0 || tf.選択肢ログ表示してね == 1"] ;選択肢内容をバックログに表記。改行コード必須。 [sel_hisout txt="&f.seltext02"][hr] [sel_hisout txt="&f.seltext04"][hr] [endif] [hr] [履歴出力復帰] ;選択肢ベース [selbase] ;文字の左マージン 全角32文字 ひと文字25pix ((文字数x25)-800)/2 ;[call target=*call02][eval exp="sf.seltext2_x = (800-(f.seltext_num*25))/2"] ;[call target=*call04][eval exp="sf.seltext4_x = (800-(f.seltext_num*25))/2"] [sel02 target=*SEL01_1] [sel04 target=*SEL01_2] [s] ;選択肢後の処理しときたいからここに飛ばしてから実際のjump先へ ;------------------------------------------------------------------------------- *SEL01_1|&f.seltext02 [sel_hisout txt="&f.seltext02"][hr][fc][selbt_clear] [jump target=*A] ;------------------------------------------------------------------------------- *SEL01_2|&f.seltext04 [sel_hisout txt="&f.seltext04"][hr][fc][selbt_clear] [jump target=*B] ;//--------------------------------------------------------------- ;//ラベル「マルガリータと会話」 *A ;[sysbt_meswin] *1806| [fc] 昨日のこともあるし、[r] やっぱり一言声をかけておくべきだよな。[pcms] *1807| [fc] だいたい一学期の変な時期に転入してきてから、気になっては[r] いたけれど、ずっと声をかけられなかったんだから、今が[r] チャンスなんだ。[pcms] *1808| [fc] ボクはそう思い込むと、張り切って先輩に近づいた。[pcms] ;//マル子とセスカ、二人立ち [ChrSetEx layer=4 chbase="maru_a26"][ChrSetXY layer=4 x=363 y=0] [ChrSetEx layer=3 chbase="sesuka_d6"][ChrSetXY layer=3 x=-79 y=0][trans_c cross time=150] *1809| [fc] けれど、ジロリとすぐに訝しげに先輩の隣に[r] 立ってる女性が睨んでくる。[pcms] ;//〆 ここで主人公、マルガリータに自己紹介させるか *1810| [fc] [ns]航[nse] 「こんにちは、先輩」[pcms] *1811| [fc] それに内心ビビリながらも、ボクは先輩にできるだけ[r] さわやかに挨拶をした。[pcms] ;//二人立ち消し。マル子ピン立ちで [chara_int] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1812| [fc] けれど先輩は隣の女性と同じようにジロリとボクを見ただけで、[r] 何も言ってくれない。[pcms] *1813| [fc] [ns]航[nse] 「昨日は妹が絡まれてた所を助けて頂いて、[r]  ありがとうございました」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a5"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1814| [fc] [vo_mar s="maru0004"] [ns]マルガリータ[nse] 「昨日? あぁ、そう言えば同じ学園の子を助けたな。[r]  君はあの子の兄か?」[pcms] *1815| [fc] [ns]航[nse] 「はい。あの、小さいほうの兄です」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1816| [fc] [vo_mar s="maru0005"] [ns]マルガリータ[nse] 「兄ならば、しっかり妹を見守れ」[pcms] *1817| [fc] [ns]航[nse] 「はい」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a26"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1818| [fc] なんかボク如きが取り付く島もない受け答えにシュンと[r] なりながらも、ボクはさっきから熱心に先輩が[r] 見ていたものに目をやった。[pcms] *1819| [fc] 幼い頃からよく遊んでいたはずなのに、全然その存在に[r] 気がつかなかった石碑だ。[pcms] *1820| [fc] ざっと見たところ、神社の所以が書かれてるようだ。[pcms] *1821| [fc] [ns]航[nse] 「こんなところに所以が書かれていたんですね」[pcms] *1822| [fc] [vo_mar s="maru0006"] [ns]マルガリータ[nse] 「…………」[pcms] *1823| [fc] ボクにはもう興味をなくしたとでも言うように、[r] ボクの問いには答えず、先輩はさっさと所以を[r] 再び書き写してる。[pcms] *1824| [fc] [ns]航[nse] 「こんな神社の所以なんか調べて、[r]  何か楽しいんですか? ごく普通の神社でしょ?」[pcms] *1825| [fc] そう言ったとたん、先輩はメモしていたメモ帳から[r] ボクへとジロリと視線を戻して、[r] そのまま睨みつけてきた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1826| [fc] [vo_mar s="maru0007"] [ns]マルガリータ[nse] 「君は同じ学園の学生と言うことは、この辺りに住んでるのか?」[pcms] *1827| [fc] [ns]航[nse] 「えぇ。子供の頃から住んでますけど」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a6"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1828| [fc] [vo_mar s="maru0008"] [ns]マルガリータ[nse] 「ならばなぜ、自分が生まれ育った場所の歴史や文化を[r]  疎かにする?」[pcms] ;//[ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1829| [fc] [vo_mar s="maru0009"] [ns]マルガリータ[nse] 「自分の生まれ育った国の歴史や文化には[r]  もっと畏敬を払うべきだろう」[pcms] *1830| [fc] それまでは、抑揚のない声で話していた先輩だったが、[r] 所謂『国の文化』の話題になったとたん、[r] まくし立てるような強い口調で語りはじめた。[pcms] *1831| [fc] [ns]航[nse] 「人類の歴史のほうは苦手で。どちらかと言うとボクは[r]  天体観測というか、星の歴史のほうに興味があるんです」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *1832| [fc] [vo_mar s="maru0010"] [ns]マルガリータ[nse] 「ほぉ、自分が生まれた星の歴史を勉強してるから[r]  いいだろうと言うのか? 違うだろう。そんな遠くの事よりも[r]  もっと自分の足元を見たらどうだ?」[pcms] *1833| [fc] [ns]航[nse] 「はい……」[pcms] *1834| [fc] はっきりキッパリ清々しいまでに言い捨てられて、[r] ボクは思わず唖然として先輩を見直してしまった。[pcms] ;//ラベルjump 「マルガリータは代々木上原へ」 [jump storage="00080.ks" target=*C] ;//--------------------------------------------------------------- ;//〆:ラベル・会話せず *B ;[sysbt_meswin] *1835| [fc] でも幸い先輩は調べ物に夢中でボクに気がついてない[r] みたいだし、仮に声をかけてもボクなんて昨日の騒ぎが[r] あっても気がついてないかもしれない。[pcms] *1836| [fc] 元々顔見知りならともかく、チラッとすれ違ったくらいの[r] 間柄だもんな。[pcms] *1837| [fc] こっちは印象深くても、先輩にとってはその他大勢だ。[pcms] *1838| [fc] 昨日の騒ぎが唯一の縁と言えは縁だけれど、それだけで[r] 声をかけるには、先輩の隣にいる[r] 女の人の目つきが怖いし。[pcms] *1839| [fc] 誰かが見ていたらヘタレって言われそうだけれど、[r] ボクはなんとなく先輩を見ているしかできなかった。[pcms] ;//〆:・ラベルjump 「マルガリータは代々木上原へ」 [jump storage="00080.ks" target=*C] ;//--------------------------------------------------------------- ;//〆・ラベル「マルガリータは代々木上原へ」 *C [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *1840| [fc] そうこうしてる間に先輩の調べ物は終わったらしく、[r] お供の女性と一緒に代々木上原の方向へと歩いていく。[pcms] *1841| [fc] [ns]航[nse] 「やっぱり先輩には縁がないのかな?」[pcms] *1842| [fc] ボソリとボクは独り言を呟いて、[r] トボトボと自分の家へと向かった。[pcms] *1843| [fc] やっぱり先輩と満足な会話もできないなんて、[r] ヘタレだよなぁ。[pcms] *1844| [fc] こんなヘタレじゃやっぱり……。[pcms] *1845| [fc] ふと、彦ちんや緒織さんに指摘されたからって[r] わけじゃないけれど、ボクは悠帆との釣り合いを考えた。[pcms] *1846| [fc] そもそも今まで悠帆が誰とも付き合ったことがないのは、[r] ボクと悠帆の関係を誤解されてたり、[r] 悠帆が高嶺の花すぎただけの事だ。[pcms] *1847| [fc] もしもボクらの関係が単なる幼馴染で、自分に絶対に[r] 自信がある人なら、高嶺の花である悠帆を[r] 手折りたくなるかもしれない。[pcms] *1848| [fc] そう……たとえば、大嶋先輩みたいな人なら。[pcms] *1849| [fc] そう言えばメアドを交換しただけって言ってたけど、[r] 本当のところはどうなんだろう?[pcms] *1850| [fc] もしかして夏祭りに来たりするんだろうか?[pcms] *1851| [fc] それで、それで、悠帆からボクが単なる幼馴染だって事を[r] 知らされて、そのままの勢いで告白したり……。[pcms] *1852| [fc] 相手は学園No.1イケメンの大嶋先輩だ。[pcms] *1853| [fc] 悠帆だって悪い気はしないだろう。[pcms] *1854| [fc] 確か大嶋先輩は今彼女がいないって話だし。[pcms] *1855| [fc] [ns]航[nse] 「どうしよう……」[pcms] *1856| [fc] どっぷりと深い沼に落ち込みながら、[r] ボクは重い足取りで家に辿りついた。[pcms] [stopse buf=0] ;//〆:BG:主人公自宅 ;//@konya 夕方 [bg storage="BG012b"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 3"] *1857| [fc] [ns]航[nse] 「ただいま……」[pcms] *1858| [fc] ボクは誰もいないリビングに一応顔を出して呟くと、[r] そのまま自分の部屋に向かおうとした。[pcms] *1859| [fc] お祭りだからって何をするわけでもないけれど、[r] 今日買ってきた荷物を詰め込んで明日のキャンプの準備を[r] 完了させなきゃいけないし、誰にも会いたくなかった。[pcms] *1860| [fc] [ns]航[nse] 「はぁ……」[pcms] *1861| [fc] ため息をつきつつ、自分の部屋のドアを開けようとすると、[r] 漣の部屋のドアが半分開いてるのが目に入る。[pcms] *1862| [fc] [ns]航[nse] 「あれ? 誰もいないはずなのに、出かけに開いてたっけ?」[pcms] *1863| [fc] まさか漣の部屋の窓が開いていて、[r] 泥棒が入ってきたわけじゃないだろうな?[pcms] *1864| [fc] まさかと思いながら、ボクは漣の部屋を覗き込んだ。[pcms] [sysbt_meswin clear] ;//〆:BG:EV008 (漣の着替えをのぞく) [evcg storage="EV024a" layer=0 x=0 y=-494][trans_c cross time=300] ;[image storage="EV024a_s" layer=base page=fore visible=false left=0 top=0] ;[image storage="EV024b_s" layer=base page=fore visible=false left=0 top=0] ;//[bgm storage="BGM01"] [sysbt_meswin] *1865| [fc] 信じられない光景がボクの目の前に広がっていた。[pcms] *1866| [fc] 漣がそこにいる。[pcms] *1867| [fc] いや、それは漣の部屋なんだから当たり前なんだけれど、[r] なんていうかその……Tバックだ。[pcms] *1868| [fc] 夏祭りに行くために浴衣に着替えている途中だったらしく、[r] 全部は見えなかった。[pcms] ;システムボタン&ウィンドウ消去 [sysbt_meswin clear] ;[move layer=0 path=(0,-320,,) time=1000][wm] [move layer=0 time=1000 accel=1 path="(0,-320,255)"][wm] ;効果オフ時は面倒だからやらない ウィンドウ消してるとバックが戻ってきちゃうか [evcg storage="EV024a" layer=0 x=0 y=-320][trans_c cross time=0] *1869| [fc] けれど、元々病弱と先天的な事情が重なって発育が悪い体には[r] 不似合いな、Tバックが漣の股間を僅かに覆い隠してるのは見えた。[pcms] *1870| [fc] でも少女的とは言ってもやっぱりそれなりに年頃の女の子らしく、[r] お尻や胸辺りには少女には持ちえない丸みを帯び始めている。[pcms] ;システムボタン&ウィンドウ消去 [sysbt_meswin clear] ;[move layer=1 path=(0,-494,,) time=1000][wm] [move layer=0 time=1000 accel=1 path="(0,-494,255)"][wm] [evcg storage="EV024a" layer=0 x=0 y=-494][trans_c cross time=0] *1871| [fc] もちろん、Tバックのおかげでお尻の肉は丸見えで、[r] その見事な曲線はボクを誘惑するような……[r] 思わず触れてしまいたくなるような丸さだ。[pcms] *1872| [fc] ゴクリと生唾を飲み込んだ音がやけに大きく響いた気がした時、[r] 漣の悲鳴がボクらの凍った時間を溶かした。[pcms] ;システムボタン&ウィンドウ消去 [sysbt_meswin clear] ;//[ChrSetXY layer=7 x=0 y=0][trans_c cross time=0] ;[move layer=1 path=(0,0,,) time=1000][wm] [move layer=0 time=1000 accel=1 path="(0,0,255)"][wm] [evcg storage="EV024a" layer=0 x=0 y=0][trans_c cross time=0] *1873| [fc] [vo_ren s="ren0073"] [ns]漣[nse] 「お兄ちゃんのエッチっ!」[pcms] *1874| [fc] [ns]航[nse] 「す、すまんっ! まさかお前が帰ってきてるなんて[r]  知らなくて、ドアが開いてたからその……」[pcms] [evcg storage="EV024b" layer=0][trans_c cross time=0] *1875| [fc] [vo_ren s="ren0074"] [ns]漣[nse] 「いいから、出てって」[pcms] *1876| [fc] [ns]航[nse] 「あっ、そ、そうだよな。すまないっ!」[pcms] [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] *1877| [fc] ボクは口早にそう謝ると、漣の部屋のドアを慌てて閉じ、[r] 自分の部屋に逃げ込んだ。[pcms] ;//〆:BG:主人公自室 ;//@konya 夕方 [bg storage="BG013b"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 3"] *1878| [fc] [ns]航[nse] 「はぁ……義理とは言え、妹に何考えてるんだよ」[pcms] *1879| [fc] さっきの妄想を思い出して、自己嫌悪が酷くなる。[pcms] *1880| [fc] 漣のお尻がボクに触れろって言わんばかりだって?[pcms] *1881| [fc] 妹に対して酷い妄想だ。[pcms] *1882| [fc] こんなボクなんて……。[pcms] *1883| [fc] [ns]航[nse] 「やっぱり悠帆には似合わないよなぁ。[r]  大嶋先輩みたいな人のほうがよっぽど……」[pcms] *1884| [fc] 深いため息をついてそのままベッドに倒れこむと、[r] ボクは買ってきた物をそこらに放り出したまま、[r] 布団の中にもぐりこんだ。[pcms] *1885| [fc] できるなら、このままずっと潜り込んでいたいほど、深く深く。[pcms] *1886| [fc] そんなことは無理だって事はわかっていたけれど。[pcms] ;//〆:黒画面 ;[fadeoutbgm time=500] ;[stopse buf=0] ;[sysbt_meswin clear] ;[black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] [ANTEN bl] ;//次のブロックへ [jump storage="00081.ks" target=*00081_TOP]