;//Block:A004 ;//ブロック40030『地下道〜全員脱出編〜上』pt.3 ;//@konya 11/18 EV_CGほか ;//@konya 40010 40020.txtから *40030_TOP ;{SceneSet 地下道〜全員脱出編〜上} ;//--------------------------------------------------------------- ;//背景:分校舎地下室 ;//登場人物:主人公・悠帆(ジャージ+バッグ)・浩助(制服) ;//     マルガリータ(制服)・漣(バイオリン+制服) ;//時間帯:昼? ;//・テキスト容量:5K前後 ;//--------------------------------------------------------------- ;//BGM04 ON [sysbt_meswin] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *83| [fc] そうしている間に、辺りは急に静かになった。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ren_j4"][ChrSetXY layer=5 x=185 y=0][trans_c cross time=150] *84| [fc] [vo_ren s="ren0837"] [ns]漣[nse] 「お兄ちゃん……?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *85| [fc] [vo_mar s="maru0892"] [ns]マルガリータ[nse] 「……声がやんだな……」[pcms] *86| [fc] [ns]航[nse] 「はいっ……」[pcms] *87| [fc] 悪態のような声が聞こえたかと思うと、さっきまでうるさい[r] ほどだった、ハッチを叩く音もまったくしなくなった。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f11"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *88| [fc] [ns]浩助[nse] 「た、助かった……のかよ……?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d6"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *89| [fc] [vo_yuh s="yuho0798"] [ns]悠帆[nse] 「もしかして、今なら帰れるんじゃ……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *90| [fc] [vo_mar s="maru0893"] [ns]マルガリータ[nse] 「無理だな。待ち伏せの可能性もある。[r]  獣でもそれくらいの知恵はあるだろう」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *91| [fc] [vo_yuh s="yuho0799"] [ns]悠帆[nse] 「………………」[pcms] *92| [fc] 悠帆の少しだけ希望に輝きかけた顔が沈む。[r] こんな表情をさせるやつがいたら、[r] いくら情けないボクでもなんらかの制裁を与えたくなる。[pcms] *93| [fc] でも、今はそんな場合じゃない。[r] 今はマルガリータ先輩の言うことが正しいのだから。[pcms] ;//場面転換 ;//〆BG:地下室 [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] *94| [fc] [ns]航[nse] 「……カビ臭い……」[pcms] *95| [fc] ひんやりとした地下室からはカビと腐った水と[r] コンクリートの入り混じった特有の臭いがしてくる。[pcms] ;//@konya ev025a 地下道(BG扱い) ;[evcg storage="EV025a"][trans_c cross time=300] ;mm たぶんこれ水路なんだろうけどこっちのほうが [bg storage="bg027"][trans_c cross time=500] *96| [fc] 当たりまえだけど壁も天井もコンクリートの打ちっぱなしだ。[r] それがよけいに寒々しく感じさせるのかもしれない。[r] 天井はかなり高くて、三階分……9メートルくらいはある。[pcms] *97| [fc] ハッチからは、幅広で段が低く、[r] いくらかなだらかなコンクリートの階段がずっと続いている。[pcms] *98| [fc] いかにも非常用だというのになぜか手すりはない。[r] ここから地下室の床までは6メートルくらいはある。[r] 間違って下まで落ちてしまったら、悪ければ即死できる高さだ。[pcms] *99| [fc] 昔――[r] ちょっとの段差で転んだだけで死ぬ探検家のゲームがあったけど、[r] 人間打ち所が悪ければ、足を滑らせただけでも死んでしまう。[pcms] *100| [fc] 吉野さんだって、普通ならきっとあのまま死んでいた。[pcms] *101| [fc] ふと、あの光景を思い出しかけてボクは頭を振って、[r] 嫌な記憶を押しやる。[pcms] *102| [fc] そんなことをしているうちに[r] 地下室の中間地点といった感じの踊り場にたどり着く。[pcms] *103| [fc] 三階建ての建物だとしたら、ちょうど三階から二階へと[r] 降りてきたような形だ。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ren_j1"][ChrSetXY layer=5 x=185 y=0][trans_c cross time=150] *104| [fc] [vo_ren s="ren0838"] [ns]漣[nse] 「ここ……どこ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *105| [fc] [vo_yuh s="yuho0800"] [ns]悠帆[nse] 「こんな地下があるなんて……。いったいなんのために……」[pcms] *106| [fc] 悠帆は辺りを見回しながら、[r] 誰に問うというでもなく疑問をもらす。[pcms] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *107| [fc] たしかに、ボクにもこの地下室は不可解だった。[r] 見上げればひび割れ、シミの浮き出た天井。[r] 壁の一部ははがれ落ち、赤い煉瓦の壁が見えている。[pcms] *108| [fc] ひどく古いものに見える。[r] 避難通路か、なにかかもしれないが、[r] いったいこれは何で、何のためにここに……。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *109| [fc] [vo_mar s="maru0894"] [ns]マルガリータ[nse] 「ここはかつての『オリンピック選手村』からの避難経路と[r]  地上を結ぶターミナルだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *110| [fc] [vo_yuh s="yuho0801"] [ns]悠帆[nse] 「オリンピックの選手村ですか? それって……」[pcms] *111| [fc] [ns]航[nse] 「そういえば、聞いたことがあるよ!」[pcms] ;//@konya 暗転 [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] *112| [fc] 半世紀ほども前に開催された東京オリンピック。[r] その選手村は、現在の代々木公園に建てられていたそうだ。[pcms] *113| [fc] だけどその頃の日本は抗議活動や過激派によるテロが盛んだった。[pcms] *114| [fc] だから、大規模なデモ隊や過激派の活動を初めとした[r] 予想されうる様々な事態から選手を守るための手段の一つとして、[r] 選手村の地下には避難通路が造られたという話だ。[pcms] *115| [fc] これは――[pcms] *116| [fc] 『首都の地下には政府関係者のための秘密の脱出通路』[r] 『シェルターがある』[pcms] *117| [fc] という有名な都市伝説の元だと父さんから聞いたことがある。[pcms] *118| [fc] その地下通路はDHKの放送センターや総合庁舎とも[r] 繋がっていたらしい。[pcms] ;//@konya ev025a 地下道(BG扱い) ;[evcg storage="EV025a"][trans_c cross time=300] ;mm たぶんこれ水路なんだろうけどこっちのほうが [bg storage="bg027"][trans_c cross time=500] *119| [fc] 使われなくなって、忘れ去られ、都市伝説の中にしか[r] でてこない通路が、ここにあるなんて……。[r] しかも、ボクたちの通う学園からも通じていた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *120| [fc] [vo_mar s="maru0895"] [ns]マルガリータ[nse] 「聞いた話が本当なら、ここは地上に通じている」[pcms] *121| [fc] [ns]航[nse] 「本当ですか? 先輩」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f11"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *122| [fc] [ns]浩助[nse] 「ってことは、逃げられるんだな!」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *123| [fc] [vo_mar s="maru0896"] [ns]マルガリータ[nse] 「ああ。ただし、何年も使われていない通路だから、[r]  本当だとしても通れなくなっている場所があるかもしれないし、[r]  ワタシもちゃんとした地図を持っているわけじゃない」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *124| [fc] [vo_mar s="maru0897"] [ns]マルガリータ[nse] 「それにあの獣のような人間たちが入り込んでいる可能性も[r]  ゼロではないが……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *125| [fc] [vo_mar s="maru0898"] [ns]マルガリータ[nse] 「通路と川を伝っていけば、地上へと出られるはずだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f9"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *126| [fc] [ns]浩助[nse] 「はず!?」[pcms] *127| [fc] 突然、コースケがヒステリックな声を上げた。[pcms] *128| [fc] [ns]浩助[nse] 「出られるはず、って何なんだよ![r]  お前が自信たっぷりに、こんなとこに連れ込んだんだろ?[r]  確実な話じゃねーのかよっ!?」[pcms] *129| [fc] [ns]浩助[nse] 「もし、この通路が繋がってなかったらどうすんだ!![r]  オレら、渋谷の真ん中で生き埋めか!?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *130| [fc] [vo_mar s="maru0899"] [ns]マルガリータ[nse] 「では、教えてもらおう。[r]  他にいい手立てがあったのか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f10"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *131| [fc] [ns]浩助[nse] 「そ、それは……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *132| [fc] [vo_mar s="maru0900"] [ns]マルガリータ[nse] 「あのまま学園にいれば、やつらの餌食になるだけだ。[r]  かといって、この猛暑では[r]  建物の中に立てこもるにも限界がある」[pcms] *133| [fc] [vo_mar s="maru0901"] [ns]マルガリータ[nse] 「となれば、地下からの脱出を試みるのが[r]  最善の策だと思えるのだが」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f10"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *134| [fc] [ns]浩助[nse] 「うっ……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *135| [fc] [vo_mar s="maru0902"] [ns]マルガリータ[nse] 「この地下通路については少しは調べたことがある。[r]  地図はないが、まるっきり知らない場所ではない」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a2"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *136| [fc] [vo_mar s="maru0903"] [ns]マルガリータ[nse] 「今は黙ってワタシについてこい。[r]  必ず地上に誘導してやる」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f11"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *137| [fc] [ns]浩助[nse] 「……でもよぉ……」[pcms] *138| [fc] まだ何か不満そうなコースケに[r] 先輩は冷たい視線を浴びせる。[pcms] *139| [fc] [ns]浩助[nse] 「やっぱ、屋上のビオトープ園で、[r]  ヘリでも待てば良かったんじゃねーの?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *140| [fc] [vo_yuh s="yuho0802"] [ns]悠帆[nse] 「コースケ、それじゃダメだよ」[pcms] *141| [fc] ぶつくさとこぼすコースケに、悠帆は首を振る。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *142| [fc] [vo_yuh s="yuho0803"] [ns]悠帆[nse] 「ヘリなんて来てくれるかどうかわかんないし。[r]  それに……ビオトープ園は日光直撃だよ?[r]  いくら木陰に入っても、漣ちゃんが……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f10"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *143| [fc] [ns]浩助[nse] 「あ……」[pcms] *144| [fc] しまった、という顔でコースケが漣を見る。[pcms] *145| [fc] 暑さや日光に弱い漣が[r] 長時間、屋上に居続けるのは確かに自殺行為だ。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f4"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *146| [fc] [ns]浩助[nse] 「ごめん……漣ちゃん。[r]  オレ、うっかりしてて……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ren_j1"][ChrSetXY layer=5 x=185 y=0][trans_c cross time=150] *147| [fc] [vo_ren s="ren0839"] [ns]漣[nse] 「い、いいよいいよ。[r]  気にしないで、コーちゃん」[pcms] *148| [fc] しょぼくれるコースケに、漣はパタパタと両手を振った。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ren_j2"][ChrSetXY layer=5 x=185 y=0][trans_c cross time=150] *149| [fc] [vo_ren s="ren0840"] [ns]漣[nse] 「だって、コーちゃんがいなかったら[r]  私、助からなかったもん。[r]  ここまで逃げてこられたの、コーちゃんのおかげだよ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ren_j8"][ChrSetXY layer=5 x=185 y=0][trans_c cross time=150] *150| [fc] [vo_ren s="ren0841"] [ns]漣[nse] 「おんぶもしてくれたし……。[r]  ありがと、コーちゃん」[pcms] *151| [fc] にっこり笑う漣の顔に、コースケの表情も和らいだ。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="kou_f4"][ChrSetXY layer=5 x=161 y=0][trans_c cross time=150] *152| [fc] [ns]浩助[nse] 「べ、別にそんなの、いいって……」[pcms] *153| [fc] [ns]航[nse] 「そうだね。コースケのおかげだ。[r]  ボクからも、お礼を言わないとな」[pcms] *154| [fc] [ns]浩助[nse] 「何だよ、ワタルまで」[pcms] *155| [fc] コースケは苦笑いしていたが[r] まんざらでもなさそうだ。[pcms] *156| [fc] [ns]航[nse] 「とにかくさ。コースケや先輩のおかげで[r]  みんなでここまで来たんだから。[r]  もう少し先に行ってみようよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_d1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *157| [fc] [vo_yuh s="yuho0804"] [ns]悠帆[nse] 「そ、そうだね。うん、行こうよ、コースケ」[pcms] *158| [fc] 緊迫した空気がなくなったのを見計らって、[r] 悠帆がコースケの背を押しやるようにして[r] 無理やり歩かせはじめた。[pcms] ;//@konya 暗転 [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] ;//se051・コンクリートの上の足音(複数) [se buf=0 storage="se051"] ;//@konya 地下道 [bg storage="BG027"][trans_c cross time=500] ;[eval exp="f.l_map = 11"] *159| [fc] [vo_mar s="maru0904"] [ns]マルガリータ[nse] 「……扉だ」[pcms] *160| [fc] さらに下へと続く階段を下りながら、[r] マルガリータ先輩は言った。[r] 懐中電灯の照らす光が赤く錆びた鉄の扉を映し出す。[pcms] *161| [fc] 扉の前に歩み寄った先輩は、[r] 片膝をついて手をかざす。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *162| [fc] [vo_mar s="maru0905"] [ns]マルガリータ[nse] 「……空気が流れている。[r]  行き止まりということはなさそうだ」[pcms] *163| [fc] 両開きの扉の中央の取っ手部分には、錆びたチェーンが[r] 巻き付けられ、鉄パイプが閂のように通されている。[r] 鍵のような物は、見あたらない。[pcms] *164| [fc] [vo_mar s="maru0906"] [ns]マルガリータ[nse] 「この扉は壊すしかなさそうだな。[r]  まあ、この様子なら、その気になれば、すぐに壊せるだろう」[pcms] *165| [fc] [vo_mar s="maru0907"] [ns]マルガリータ[nse] 「ここは今のところ安全なようだ。[r]  逃げ続けで疲れているだろう。[r]  とりあえず、ここで少し休むとしよう」[pcms] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *166| [fc] マルガリータ先輩の言葉に、[r] ボクたちはコンクリートの床に腰を下ろした。[pcms] ;//→ブロック40040へ [jump storage="40040.ks" target=*40040_TOP]