;//block:B002 ;//ブロック41010『地下道〜悠帆のみ脱出〜』 ;//@konya 11/18 EV_CGほか ;//@konya 41000.txtから *41010_TOP ;{SceneSet 地下道〜悠帆のみ脱出〜} ;//--------------------------------------------------------------- ;//背景:分校舎地下室 ;//登場人物:主人公・悠帆(ジャージ+バッグ)・マルガリータ(制服) ;//時間帯:昼 ;//・テキスト容量:3K前後 ;//--------------------------------------------------------------- ;//BGM04 ON ;//@konya 暗転 [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] ;//電気ランタン点灯 ;//@konya EV25 地下道(BG扱い) [evcg storage="EV025b"][trans_c cross time=300] [sysbt_meswin] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c3"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2291| [fc] [vo_yuh s="yuho0186"] [ns]悠帆[nse] 「明るい……」[pcms] *2292| [fc] 悠帆の口から感嘆といった感じで声が漏れる。[r] 薄暗い地下室がランタンの温かい光で包まれて、[r] 少しだけ人心地がついてくる。[pcms] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *2293| [fc] これも、情けないことにマルガリータ先輩の指示だ。[r] 加えて、身体を冷やさないようにとのことで床には[r] シートを敷いて、明かりを囲んで車座に座っている。[pcms] *2294| [fc] 本当に先輩はこういうときにどうすればいいかを[r] 良く知っている。[r] とはいえ、それをほめるのもなんだか気が引けた。[pcms] *2295| [fc] 先輩はきっと戦争という思い出したくもないような[r] 極限状態でこういったことを身につけたに違いないからだ。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2296| [fc] [vo_mar s="maru0297"] [ns]マルガリータ[nse] 「………………」[pcms] *2297| [fc] 先輩はさびた扉の前に座り、時折[r] 耳を澄ませているように見える。きっと、こうやって[r] 休みながらも安全に気を配っているんだろう。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2298| [fc] [vo_yuh s="yuho0187"] [ns]悠帆[nse] 「………………」[pcms] *2299| [fc] [ns]航[nse] 「………………」[pcms] *2300| [fc] ボクも悠帆も先輩を見習うみたいに言葉がない。[pcms] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *2301| [fc] 実際のところは、あまりに現実を逸脱した光景と状況を[r] くぐり抜けてきたせいだろう。迫る恐怖がなくなると、[r] 気が抜けて、どっと疲れを感じていた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c4"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2302| [fc] [vo_yuh s="yuho0188"] [ns]悠帆[nse] 「あっ……」[pcms] *2303| [fc] しばらく続いていた無言は、[r] ふと何かを思い出したような悠帆の声で打ち破られた。[pcms] *2304| [fc] [ns]航[nse] 「どうしたの悠帆?」[pcms] *2305| [fc] [vo_yuh s="yuho0189"] [ns]悠帆[nse] 「ねぇ……コ−スケは……?」[pcms] *2306| [fc] [ns]航[nse] 「コースケ?」[pcms] *2307| [fc] いっぱいいっぱいだったボクは悠帆の言葉に驚いて、[r] 思わず聞き返すように言ってしまう。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2308| [fc] [vo_yuh s="yuho0190"] [ns]悠帆[nse] 「コ−スケ、今朝はバスケの試合の助っ人だって……。[r]  朝、練習してるの見かけたよ……」[pcms] *2309| [fc] ボクたちの目は自然と上に向けられる。[r] 今はもう見えない、はるか上のハッチの方へと。[pcms] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *2310| [fc] ハッチを閉める時、ハッチを叩く音が聞こえた時、[r] コ−スケのことは考えた。[r] だけど……。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2311| [fc] [vo_mar s="maru0298"] [ns]マルガリータ[nse] 「コースケというのは、友達か?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2312| [fc] [vo_yuh s="yuho0191"] [ns]悠帆[nse] 「幼馴染みの……親友です」[pcms] *2313| [fc] [ns]航[nse] 「ボクたちの……」[pcms] *2314| [fc] 久しぶりに口を開いた先輩の言葉に、ボクらは答えた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2315| [fc] [vo_mar s="maru0299"] [ns]マルガリータ[nse] 「そうか……」[pcms] *2316| [fc] 先輩は『悪いことを聞いたな』とでも言いた気に[r] うつむいてから、上の方へと目をやった。[pcms] ;//@konya char_clear [chara_int_ layer=5][trans_c cross time=150] *2317| [fc] [ns]航[nse] 「……漣……」[pcms] *2318| [fc] ……コースケだけじゃない。[r] ボクがもっと、先輩みたいにしっかりしていたら……。[pcms] *2319| [fc] ボクはたった一人の妹すら助けることができなかった。[pcms] *2320| [fc] 大事な家族、たった一人の妹を、[r] あの地獄に置いてきてしまったんだ。[pcms] *2321| [fc] きっと、漣はボクが助けに来るのを待っていたに違いない。[r] いや、もしかしたら、まだ待っているかもしれない![pcms] *2322| [fc] さっきの悠帆の「今なら帰れるかも」に[r] なんで賛成しなかったんだ![r] ボクは……。[pcms] *2323| [fc] きっと、怖かったんだ。[pcms] *2324| [fc] [ns]航[nse] 「ボクは……ダメだな……」[pcms] *2325| [fc] 自己嫌悪がポロリと漏れてしまう。[r] いくら後悔しても、もうどうにもできない。[pcms] *2326| [fc] たしかに引き返すことはできる。[r] だけど、ボクの理性は先輩の言っていることが[r] 正しいと判断している。[pcms] *2327| [fc] 臆病な自分への自己弁護かもしれないけど、[r] ここまで導いてくれた先輩の言葉を、ボクは信用していた。[pcms] *2328| [fc] [ns]航[nse] 「遅すぎたんだ……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2329| [fc] [vo_yuh s="yuho0192"] [ns]悠帆[nse] 「航……?」[pcms] *2330| [fc] [ns]航[nse] 「あと、もう少し早く起きていれば。[r]  もう少し自転車をこぐのが早かったら……。[r]  ボクにもっと体力があったら……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2331| [fc] [vo_mar s="maru0300"] [ns]マルガリータ[nse] 「………………」[pcms] *2332| [fc] [ns]航[nse] 「こんなことになるなら、ボクは……。[r]  ボクは……」[pcms] *2333| [fc] 生暖かい雫がボクの手をぬらした。[r] ボクの目からは悔恨の言葉と共に涙がこぼれ落ちていた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c1"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2334| [fc] [vo_yuh s="yuho0193"] [ns]悠帆[nse] 「しかたないよ。[r]  航は一生懸命やったよ?[r]  自分のできることをっ!」[pcms] *2335| [fc] [ns]航[nse] 「でも、ボクがもっと……。[r]  ボクにもっとできることがあったなら……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="yuho_c2"][ChrSetXY layer=5 x=164 y=0][trans_c cross time=150] *2336| [fc] [vo_yuh s="yuho0194"] [ns]悠帆[nse] 「航……」[pcms] [fadeoutbgm time=500] [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] ;//〆EV011 ;// ※一般シーン。 ;// メインヒロイン悠帆と抱き合うバストアップの画像 [evcg storage="EV011h"][trans_c cross time=300] [bgm storage="BGM17"] *2337| [fc] どっちが先に抱きしめたかはわからなかった。[pcms] *2338| [fc] だけど、ボクはしっかりと悠帆の身体を抱きしめていた。[r] やわらかで、あたたかで……シャンプーやセッケンの[r] いい香りがほんのりと悠帆の匂いに混じってて……。[pcms] *2339| [fc] 悠帆もなにも言わずボクの身体をしっかりと抱き返してくる。[r] 悠帆の目にも、涙が光っていた。[pcms] *2340| [fc] いままで、ガマンしていたものが、[r] きっと一気に流れ出してしまったんだろう。[pcms] *2341| [fc] [vo_yuh s="yuho0195"] [ns]悠帆[nse] 「航……。[r]  ……航は悪くないよ。[r]  こんなことが起こってるのが、おかしいんだもの……」[pcms] *2342| [fc] [ns]航[nse] 「う、うん……。ごめん……」[pcms] *2343| [fc] 悠帆はそうとしか言わなかったけど、[r] きっとボクと同じで、助けられなかった人たちのことを[r] 考えてるに違いない。[pcms] *2344| [fc] ボクたちは抱きしめあったままで泣いた。[pcms] *2345| [fc] 泣きながらボクは悠帆の温かさに、[r] ふと母さんを思い出していた。[pcms] *2346| [fc] 元気な悠帆にはぜんぜん似てないけど、[r] こんな風にいつも「航は悪くない」って、[r] 慰めてくれた母さんを。[pcms] ;// ウェイト ;[wait time=1000] *2347| [fc] ……その母さんはあの[ruby text="エ ピ デ ミ ッ ク"][ch text="東北感染災害"]で……。[pcms] *2348| [fc] [ns]航[nse] 「………………っ!!」[pcms] *2349| [fc] 母さんを失ったことを思い出したせいで、[r] やりきれない気持ちにボクは爆発しそうになってしまう。[pcms] *2350| [fc] 『漣までも』と怖い考えになってしまい[r] 身体の震えが止まらない。[pcms] *2351| [fc] [vo_yuh s="yuho0196"] [ns]悠帆[nse] 「………………」[pcms] *2352| [fc] 悠帆は無言でボクを強く抱きしめてくれた。[r] その痛いくらいの抱擁がボクを正気づけてくれる。[pcms] *2353| [fc] [ns]航[nse] 「悠帆……」[pcms] *2354| [fc] [vo_yuh s="yuho0197"] [ns]悠帆[nse] 「大丈夫だよ……」[pcms] ;//@ 泣いたあとです *2355| [fc] 涙を指で払いながら、少し涙声まじりで悠帆はボクに言う。[pcms] *2356| [fc] [vo_yuh s="yuho0198"] [ns]悠帆[nse] 「ほら、コースケは自警団でしょ。[r]  こういう時のために普段から訓練してたわけじゃない。[r]  だから、きっと大丈夫」[pcms] *2357| [fc] [ns]航[nse] 「うん……」[pcms] *2358| [fc] [vo_yuh s="yuho0199"] [ns]悠帆[nse] 「それにコ−スケって、案外良く気がつくし、[r]  きっと、漣ちゃんを見つけて一緒に逃げてるよ」[pcms] *2359| [fc] [vo_yuh s="yuho0200"] [ns]悠帆[nse] 「……案外、今頃助かったみんなに指示を出して、[r]  えばってるかも知れないよ。[r]  それで上手くいって、学園のヒーローになってるかも……」[pcms] *2360| [fc] [ns]航[nse] 「そうなると次に会った時は[r]  『学園のヒーローにコーヒーだけか?』[r]  なんて、今度は食物までたかられそうだ」[pcms] *2361| [fc] [vo_yuh s="yuho0201"] [ns]悠帆[nse] 「ますます、財布がピンチになるね……」[pcms] *2362| [fc] [ns]航[nse] 「勘弁してよ……」[pcms] *2363| [fc] ボクはそう言いながらも、[r] 『それが現実であれば良いな』と心から思った。[pcms] ;mm 背景こっからじゃねえのか?バカか [bg storage="bg027"][trans_c cross time=500] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2364| [fc] [vo_mar s="maru0301"] [ns]マルガリータ[nse] 「落ちついたようだな……」[pcms] *2365| [fc] 今まで、ずっとだまっていたマルガリータ先輩の[r] 突然の言葉にボクはちょっとだけ驚いた。[pcms] *2366| [fc] ボクと悠帆は先輩の目の前って言うのも忘れて、[r] ずっと抱きしめあって、泣いてたんだ……。[r] そう考えるとちょっと恥ずかしい。[pcms] *2367| [fc] [ns]航[nse] 「すいません……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a5"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2368| [fc] [vo_mar s="maru0302"] [ns]マルガリータ[nse] 「なぜ、ワタシに謝る?」[pcms] *2369| [fc] [ns]航[nse] 「えっ、その……。[r]  男なのに、こんな時に泣いて……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a1"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2370| [fc] [vo_mar s="maru0303"] [ns]マルガリータ[nse] 「別に、問題はない」[pcms] *2371| [fc] 先輩の答えは意外だった。[r] てっきり情けないと怒られるとばかり思ったのに。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a3"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2372| [fc] [vo_mar s="maru0304"] [ns]マルガリータ[nse] 「泣ける時は泣いておいた方がいい。[r]  泣けば、脳内物質が分泌されて、悲しみを癒してくれる。[r]  悲しみも正常な判断を狂わせるからな……」[pcms] *2373| [fc] [ns]航[nse] 「そ、そうですか……」[pcms] *2374| [fc] 今度は先輩の冷静な言葉にボクは驚いてしまった。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="maru_a25"][ChrSetXY layer=5 x=147 y=0][trans_c cross time=150] *2375| [fc] [vo_mar s="maru0305"] [ns]マルガリータ[nse] 「それはいいが……。[r]  その……そろそろ二人とも、離れてくれないか……。[r]  いいかげん、見ている方も恥ずかしい」[pcms] ;//@テレ *2376| [fc] 先輩は少し頬を染めながら、本当に恥ずかしそうに言った。[pcms] ;//〆フェードアウト ;[black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] ;// 立ち絵に戻す? ;//@konya EV25 地下道(BG扱い) ;[evcg storage="EV025b"][trans_c cross time=300] [chara_int][trans_c cross time=150] *2377| [fc] 改めて言われると、かなり恥ずかしい。[r] ボクと悠帆は、あわてて抱きしめあっていた身体を離した。[pcms] *2378| [fc] 今度はボクたちが、頬を染める番だった。[pcms] [fadeoutbgm time=500] ;//〆フェードアウト [black_toplayer][trans_c cross time=1000][hide_chara_int] ;//→ブロック41020へ [jump storage="41020.ks" target=*41020_TOP]