*C0010_TOP ;{SceneSet ガソリンスタンド} ;//タイトル:ガソリンスタンド ;//---------------------------------------------------------- ;//file名 :C0010 ;//登場人物:感染者・主人公・石郷岡・真坂・能登屋・鐙・桐越 ;//服装 :全員私服(キャンプ場用スタイル) ;//日付 :8/8 ;//時間 :午前6時〜 ;//場所 :山道・山道+民家・ガソリンスタンド ;//予想容量:30kb ;//---------------------------------------------------------- ;//〆:山奥の学園編へ開始 ;//♂:フローチャートマップ用フラグの埋め込み ;//〆:エスケープフロー・1のマーク表示フラグ ;//〆:エスケープフロー・1のマーク点灯フラグ ;//♂:ここまでセット ; ; ; ; ; ;//♪_BGM09 [bgm storage="bgm09"] ;//■_車の走行音(ループ) [se buf=1 storage="se031" loop=true] ;//★_山道 朝・昼 bg23a.bmp ;//♂:以降ガソリンスタンド到達まで車内効果あった方が良いか? ;//自動車フレーム表示(運転席前方・昼) [CarSetBase carbase="car_flame_window_a"] [bg storage="bg23a"][trans_c cross time=500] ;//システムアイコン表示&メッセージウィンドウ表示 [sysbt_meswin] *5813| [fc] 翔くんが出していたスピードに比べたら、俺が出している[r] スピードは、たかが知れていた。[r] それでも、俺はかなり緊張していた。[pcms] *5814| [fc] なにせ、初めての車の運転だ。[r] ハンドルを握る俺の手や腕に、アクセルを踏む足に、[r] 妙に力が入っているのを、自覚していた。[pcms] ;//嶺岸・SEボリューム変更 車内シーンが長いのでCH3でループしておく ; *5815| [fc] それでもきっと[ruby text="はた"]端から見れば、[r] この車は順調に走っているように見えるだろう……。[pcms] *5815a| [fc] そう見えて欲しいと願っていた。[r] もし、警察に止められたら、ありがたくない状況になるから。[pcms] *5816| [fc] いや、警察がまっとうに機能しているんだとしたら、[r] 例え[ruby text="さび"]寂れたここらへんでも、パトカーの1台ぐらい[r] 出ていそうなもんだ。[pcms] *5816a| [fc] 路上には、よたよたと歩く変な連中があちこちにいるんだから。[pcms] *5817| [fc] それに、さっきの事故。周りにあれだけひとがいたんだ。[r] ふつうだったら、人身事故だと警察に通報されてもおかしくない。[r] でも、そんな様子は微塵も感じられなかった。[pcms] *5818| [fc] ハンドルを切って避けている歩行者。[r] このひとたちは、もしかしたら、キャンプ場で俺らを襲った[r] ヤツラと、仲間なんじゃないだろうか……。[pcms] *5819| [fc] 距離的な理由で否定されたけれど、街で暴れているという連中とも[r] やっぱり共謀しているんじゃないだろうか……。[r] 一昨日の放送では、街中だけのような感じだったけれど。[pcms] *5820| [fc] でも、それがあっという間に拡大して、街を外れたところでも[r] 暴徒が増え始め、きっと機動隊や警察も出たけれど押さえきれず、[r] それで爆撃という事態になったのではないだろうか。[pcms] *5821| [fc] 昨日突如鳴り響いたサイレン。管理棟から眺めたあの上部が[r] 朱色の不気味とも思える空。それらは、事態が急速に進んだ結果[r] なのではないだろうか……。[pcms] *5822| [fc] まるで映画とかアニメのような展開だけれど、[r] それ以外の経緯を、俺は導き出せずにいた。[pcms] *5823| [fc] 肝心要の、なぜ暴徒が発生したのか。どういう連中が徒党を[r] 組んでいるのか。それには、さっぱり想像が働かずにいた。[pcms] *5824| [fc] ただ、実体験としてわかっているのは、たった今俺が避けた[r] 歩行者も含めて、みんな動きが妙に鈍い。それに、言葉が[r] たどたどしいし、また総じて凶暴さを持っていると感じていた。[pcms] *5825| [fc] もしかしたら、痛みを感じないから暴れるのに躊躇が無いのかも[r] しれない。さっき、翔くんが跳ね飛ばしたひとのように。[pcms] *5826| [fc] ふつうなら、あの状態で歩いてくるなんて考えられない。[r] ましてや、痛みにわめくでもなく、ひたすらにやにやとした[r] 薄ら笑いを浮かべていられるなんて……。[pcms] *5827| [fc] 痛みを感じない……なんてことがあるとしての話になるけれど。[r] それでも、感じてないのではないかとしか、俺には思えなかった。[pcms] *5828| [fc] 俺はそんなことを、つらつらと考えながらも、必死にハンドルを[r] 握り、アクセルを踏み、ゆるめ、車のコントロールをしていた。[r] まさしくコントロールだ。運転なんて状態じゃなかった。[pcms] *5829| [fc] 慎重に慎重に車を動かしている感じだ。[r] 神経を集中して歩行者を避けていく。[r] 翔くんが犯したあやまちを俺もしたりしないように、と。[pcms] *5830| [fc] 翔くんが出していたスピードに比べれば、相手に与える損傷は[r] さっきほどでは無いとは思う。でも、ハンドルを切り損なって[r] どこかにぶつけたら、車を横転でもさせたら……。[pcms] *5831| [fc] 俺も含めて、車に乗っているみんなの、仲間の命まで[r] 危険にさらす事になってしまう。初めて車を転がしているにも[r] かかわらず、俺は友人の命を背負っている状況だ。[pcms] *5832| [fc] そう思い至った時、俺の腕がわずかに震えてきていた。[r] 俺は必死にその震えを止めようと、[r] 更に集中を高めようとしていた。[pcms] *5833| [fc] 車内はひっそりとしたまんまだ。[r] 冴子さんは泣き止んでいる。[r] 翔くんは、つぶやく事もやめて黙り込んでしまっている。[pcms] *5834| [fc] 跳ねた相手は確かに異様な人間だった。でも、人間を跳ねた事に[r] 代わりはない。翔くんが精神的なショックを受けるのも当然だ。[r] あまり自分を追いつめなければいいんだけれど……。[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5835| [fc] [vo_aya s="aya_0450"] [ns]絢[nse] 「…………」[pcms] *5836| [fc] 助手席に座る真坂さんも、何も言わずにひたすら前方を[r] 見つめているようで、走行音だけが響いていた。[r] マコトからも梢からも言葉は無く、車内は暗く沈み込んでいた。[pcms] *5837| [fc] [ns]大介[nse] 「…………」[pcms] *5838| [fc] 俺も、車をコントロールする事に神経を集中させていたので、[r] 何か話題を振ったりする余裕は無かった。[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ki_UP_bA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5839| [fc] [vo_sae s="sae_0269"] [ns]冴子[nse] 「……うふっ」[pcms] *5840| [fc] [vo_sae s="sae_0270"] [ns]冴子[nse] 「……うふふふふふっ……うふふっ。うふふふっふふふっ」[pcms] *5841| [fc] 突然冴子さんの押し殺したような笑い声が車内中を埋め尽くした。[r] バックミラーにわずかに映る冴子さんは、うなだれたままで、[r] 肩を震わせて笑っているようだった。[pcms] *5842| [fc] [vo_sae s="sae_0271"] [ns]冴子[nse] 「ふふふっ……ふふっ、うふふふふふっ……」[pcms] *5843| [fc] 俺は気に掛かったが振り返ったり話しかける余裕は無かった。[r] ひたすらハンドルを握り、ちらちらとバックミラーを覗くのが[r] 精一杯だった。[pcms] *5844| [fc] [vo_sae s="sae_0272"] [ns]冴子[nse] 「うふふふふふふふっ……ふふふっ……ふふっ……ふふふっ」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5845| [fc] [vo_aya s="aya_0451"] [ns]絢[nse] 「冴子さん、どうかしましたか?」[pcms] *5846| [fc] 真坂さんが、身体をねじるようにして後ろを振り向き、[r] 冴子さんに訊ねている。俺はその推移を見守るしかなかった。[r] みんなも押し黙り、俺同様に推移を見守ろうとしているようだ。[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ki_UP_bA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5847| [fc] [vo_sae s="sae_0273"] [ns]冴子[nse] 「ふふふっ……うふふふっ…………」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA06"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5848| [fc] [vo_aya s="aya_0452"] [ns]絢[nse] 「冴子さんっ! どうしたんですか? 何が可笑しいんですか?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ki_UP_bA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5849| [fc] [vo_sae s="sae_0274"] [ns]冴子[nse] 「ふふふ…………」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA06"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5850| [fc] [vo_aya s="aya_0453"] [ns]絢[nse] 「もしかして、熱が上がってきたのですか? [r]  それで何か変なモノとか見えてたりするんですか?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ki_UP_bA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5851| [fc] [vo_sae s="sae_0275"] [ns]冴子[nse] 「うふふふ……ふふっ……」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA05"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5852| [fc] [vo_aya s="aya_0454"] [ns]絢[nse] 「冴子さんっ! 答えてください。大丈夫ですか?[r]  目の前に何か見えてるんですか? どうなんですか?!」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5853| [fc] 真坂さんは冴子さんの身を案じるあまりだろう、厳しい口調に[r] なってきていた。まるで女医さんの問診のようになっている。[pcms] *5854| [fc] [vo_aya s="aya_0455"] [ns]絢[nse] 「冴子さんっ! お願いです。答えてください。心配なんです。[r]  熱が上がってきたのですか? 何か見えているんですか?[r]  それとも何か別の理由があるんですか!?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ki_UP_bA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5855| [fc] [vo_sae s="sae_0276"] [ns]冴子[nse] 「ふふっ……」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA06"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5856| [fc] [vo_aya s="aya_0456"] [ns]絢[nse] 「冴子さん?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ki_UP_bA08"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5857| [fc] [vo_sae s="sae_0277"] [ns]冴子[nse] 「………………」[pcms] *5858| [fc] ふいに、冴子さんの笑い声がやみ、車内はまた静寂に戻っていた。[r] 真坂さんは、まだ後ろをのぞき込み、冴子さんの様子を見ている。[r] でも、冴子さんからは、何も答えが無く、また笑い声も無かった。[pcms] *5859| [fc] いったいどうしたんだろうか……。[r] 真坂さんが心配するように、熱が上がって幻覚が見えているのか?[r] ぼうっとして真坂さんの声さえ、聞きづらくなっているのか?[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5860| [fc] [vo_koz s="kozu_0362"] [ns]梢[nse] 「……パパ…………ママ…………」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5861| [fc] 梢の小さなつぶやきが聞えてきた。バックミラーを覗くと[r] マコトが梢の頭を抱えるようにして自分に引き寄せ、[r] ぽんぽんと頭を撫でていた。[pcms] *5862| [fc] なぐさめているマコトの顔も、眉間に皺を寄せて、[r] 思いつめたような顔つきになっている。梢の頭を撫でていても、[r] どこか別の事を考えているような感じだった。[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5863| [fc] 真坂さんは、ふうっとため息をついてから、前に向き直り、[r] また前方を見つめている。彼女も、緊迫している様に感じられた。[pcms] ;//自動車フレーム表示(運転席前方・昼) [chara_int][CarSetBase carbase="car_flame_window_a"][trans_c cross time=150] *5864| [fc] 誰もが疲労のピークに達しているんだろう。俺だってしんどく[r] なってきている。さっきの冴子さんの態度も、もしかしたら[r] 極度の緊張状態が続いたから、精神的にキたのかもしれない。[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA01"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5865| [fc] [vo_mak s="mako_0546"] [ns]眞琴[nse] 「あ……そうだ。絢さん、ラジオ点けてみてくれない?」[pcms] *5866| [fc] ああ、そうだ。すっかり忘れていた。車に戻ったら情報を[r] 得るためにラジオを聴こうと思っていたんだっけ。[r] でも、翔くんの暴走と事故で、すっかり忘れてしまっていた。[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eB03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5867| [fc] [vo_aya s="aya_0457"] [ns]絢[nse] 「……はい」[pcms] ;//■_カーラジオのスイッチ [se buf=0 storage="se005"] *5868| [fc] 真坂さんの細い指がコンソールに伸ばされる。[r] スイッチを押すと、ノイズだけが聞えてきた。[pcms] ;//■_ラジオノイズ ;//se052.ogg [se buf=0 storage="se052"] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eB02"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5869| [fc] [vo_aya s="aya_0458"] [ns]絢[nse] 「……?」[pcms] *5870| [fc] [ns]大介[nse] 「周波数が合ってないんだよ、真坂さん。[r]  たぶん、送信局を自動でサーチするスイッチが[r]  あるはずだから、適当に押してみてくれないか?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eB03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5871| [fc] [vo_aya s="aya_0459"] [ns]絢[nse] 「わかりました……」[pcms] *5872| [fc] 真坂さんは、コンソールに顔を近づけてじっと見つめたあと、[r] おもむろにひとつのスイッチを押した。しばらくとぎれとぎれの[r] ノイズが続き、そしてようやくひとの声が入ってきた。[pcms] ;//自動車フレーム表示(運転席前方・昼) [chara_int][CarSetBase carbase="car_flame_window_a"][trans_c cross time=150] *5873| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「えっと、ただ今明田駅前です。えー……まるで大地震か[r]  戦争のあとのようになっています。えー……焼け野原みたい[r]  ……で……ここからレポートをお届けします」[pcms] *5874| [fc] アナウンサーの声は、つっかえつっかえだった。[r] まるで新人のアナウンサーの初めての放送みたいな感じだ。[r] もしかしたら、本当にそうなのかもしれないけれど……。[pcms] *5875| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「えー……2日前突如として多発した暴動……は、昨日行われた[r]  大規模な爆撃……に……より、沈静化したもようです」[pcms] *5876| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「しかしながら、なぜ暴動が起こったのか、人々が凶暴……[r]  になるのか、その原因と思われるものは、ハッキリと……は[r]  していないようです」[pcms] *5877| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「えーと、これまでに分かっている状況としては……。[r]  『暴徒に襲われたあと、襲われた方々も暴徒に加わっているのが[r]  多数確認された』……ことと……。えっと……」[pcms] *5878| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「『暴徒は、単なる暴力行為だけでなく、性的な暴行もおこなって[r]  いるようだ』……ということです」[pcms] ;//■_紙をめくるバサッバサッという音(ラジオ越し) ;//se069.ogg [se buf=0 storage="se069"] *5879| [fc] 紙をめくるパサッパサッという音が、ラジオから聞えていた。[r] 何かの資料を読みながら、レポートしているのだと推測できた。[pcms] *5880| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「以上が、警察や目撃者からの証言をもとにしたものですが、[r]  さきほど、自衛隊のほうから新たな情報がもたらされました。[r]  それによりますと……」[pcms] *5881| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「……えっと……。[r]  『人々が暴徒と化した理由に、未知のウイルス……』」[pcms] *5882| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「『……あるいは、なんらかの微生物等による感染症……[r]  の疑いが、濃厚になっている』……とのことですっ?!」[pcms] *5883| [fc] ウイルス? 微生物? アナウンサー自身も戸惑っているのか[r] 途中途中に妙な間が空いたレポートだった。[pcms] *5884| [fc] 死に至る新たなウイルスなんてのは、映画なんかでよくある話だ。[r] いわゆる細菌兵器というやつ。でも、それは想像上の産物でしか[r] ないと、俺は思っていた。[pcms] *5885| [fc] 少なくとも、現代の世の中、よしんば研究しているやからが居た[r] としても、それをなんのメリットもなさそうな日本に[r] ばらまこうなんて思うだろうかと。[pcms] *5886| [fc] ただ、その研究者が、映画みたいに暴走したとしたら……。[pcms] *5887| [fc] 考えられない話ではないけれど、正直、実感が湧きづらかった。[r] それに、人間を凶暴化させるウイルスなんて、作ってどうすると[r] いうのだろうか?[pcms] *5888| [fc] 兵士に感染させて、怖いもの知らずの兵士を作り上げる?[r] 銃器や火器が戦いの主流の道具になっている現在、そんなことが[r] 意味をなすのだろうか?[pcms] *5889| [fc] それよりはむしろ正確な射撃の腕前を上げるとか、一瞬にして[r] 敵の位置などを割り出す計算をしてしまうように脳の精度を[r] 上げるとか。よっぽどそっちの方が実践的だ。[pcms] *5890| [fc] 微生物だとしたら、目的が無いようには思えるけれど、[r] そんなにいきなり発生したり、ひとに影響を与えたりするもの[r] なんだろうか……?[pcms] *5891| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「自衛隊の発表によりますと、現在暴徒を確保し、精密検査を[r]  執り行っている段階だそうです。本当に、未知のウイルスや[r]  微生物の可能性を……示唆しているもようです……」[pcms] *5892| [fc] まるでドライブシアターで映画を観ているような感覚だ。[r] ハンドルを握っているのは実感があるけれど、耳から入ってくる[r] 話には、現実味を感じられなかった。[pcms] *5893| [fc] それなのに、俺の頭のどこかでは、現実なんだ、注意しろという[r] 言葉がうごめいていた。[pcms] *5894| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「ここ明田駅前は、更地に戻ってしまったような状況で人影は[r]  ほとんど見られませんが、ほかの爆撃を受けた地域では、[r]  依然、暴徒と思われる集団の目撃情報が寄せられております」[pcms] *5895| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「未だに暴徒があちこちに潜んでいる可能性もありますし、[r]  爆撃された地域から逃げ出し、ほかの地区に流れ込む[r]  可能性も否定できません」[pcms] *5896| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「以上のことから、集中的に爆撃が行われた地区以外に[r]  避難された方、またそこにもともとお住まいの方は、[r]  くれぐれも注意をしてください」[pcms] *5897| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「もし、暴徒と思われる人物を目撃されたかたは、[r]  すぐに、次の番号までご連絡をお願いします。[r]  番号は――」[pcms] *5898| [fc] 読み上げられた番号は、どこかへの直通番号だろうか。[r] 少なくとも、警察に繋がるような番号、特徴的に110が入って[r] いるとかでは無かったし、また県外の局番だった。[pcms] *5899| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「今回の件には、自衛隊も現場に出動し事態の沈静化に努力[r]  している模様です」[pcms] *5900| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「自衛隊の広報官からは、『これからの数日の内に、完全に解決[r]  出来るものと確信している』とのコメントが発表されています」[pcms] *5901| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「また同時に『爆撃で暴徒の脅威は減少した』との事ですが、[r]  『外出を控えなるべく自宅で過ごす事によってより安全を[r]  確保できる』ともアナウンスされております」[pcms] *5902| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「えー……と。[r]  今回の爆撃に関して、政府からの発表は未だにありません」[pcms] *5903| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「また、自衛隊広報官からは、自衛隊は今回の爆撃に関与[r]  していないとの、発表がなされています。[r]  …………では、実際に爆撃したのは、だれなのでしょうか?」[pcms] *5904| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「自衛隊が関与していないのが真実だとしたら、他国の軍隊が[r]  未だに沈黙を続ける政府と、なんらかの合意の上で[r]  行ったことなのでしょうか……?」[pcms] *5905| [fc] [ns]ラジオアナウンサー男[nse] 「いずれにしても、爆撃という手段は、強硬すぎるのではという[r]  批判の声が上がってきています。他に対処方法はなか……か、[r]  わた……も、怒り……じ得ませ…………」[pcms] *5906| [fc] ようやく後半滑らかな話し方になっていたアナウンサーの声が[r] 急に乱れだし、そしてついには何も聞えなくなり、ノイズだけが[r] 流れて始めていた。[pcms] ;//■_ラジオノイズ ;//se052.ogg [se buf=0 storage="se052"] *5907| [fc] やはり街中だけでなく、その周囲、爆撃された地区以外にも[r] 暴徒が流れ出している可能性が高いという事がわかった。[r] だとしたら、俺たちを襲ったやつらも、そうなのかもしれない。[pcms] *5908| [fc] 仮に、今の放送内容に信憑性があるとして、暴徒の原因が[r] なんらかのウイルスや微生物による感染で、凶暴性を増した[r] 結果だとしよう。[pcms] *5909| [fc] ラジオによれば、襲われた人間が襲った人間に加わって[r] ほかの人間を襲うようになっているとの事だった。[r] つまり、襲われたことによって、感染するのかもしれない。[pcms] *5910| [fc] 俺たちをキャンプ場で襲ったやつらが、感染した人間なんだと[r] したら、襲われたことによって感染するのだとしたら、その感染[r] 経緯はハッキリしていないけれど、冴子さんは大丈夫だろうか。[pcms] *5911| [fc] 冴子さんは、あいつらに襲われて足に傷を負った。[r] 今朝は熱っぽくだるいとも言っていた。車に乗ってからも[r] 事故の時とさっきを除いて、ほとんどだんまりを決め込んでいる。[pcms] *5912| [fc] ただ、決定的な違いは、キャンプ場のやつらと違って、[r] 冴子さんが俺たちに襲いかかってくる気配は無い事だ。[r] ラジオどおりだとしたら、襲ってきてもおかしくないはずなのに。[pcms] *5913| [fc] やはり、襲われたことによる精神的ショックの方が大きいのかも[r] しれない。真坂さんが懸念していた破傷風の可能性もある。[r] 精神面と身体に受けたダメージで、体調を崩しているのだろう。[pcms] *5914| [fc] 男の俺だって、正直動揺している。実際に襲われたときには、[r] 相当テンパっていた。冴子さんは、いくら年上とはいえ女性だ。[r] 俺以上に、ショックを受けていたとしても不思議じゃない。[pcms] *5915| [fc] 真坂さんの指が伸ばされ、自動選局のスイッチをふたたび[r] 押したけれど、とぎれとぎれのノイズが続くばかりだったので、[r] 結局、ラジオのスイッチを切っていた。[pcms] ;//:ラジオノイズここで切ってください ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5916| [fc] [vo_aya s="aya_0460"] [ns]絢[nse] 「今の……内容をどう思いますか、仙道君」[pcms] *5917| [fc] [ns]大介[nse] 「う……ん」[pcms] *5918| [fc] 俺はさっき頭の中に浮かんだ事を、話そうかどうか迷っていた。[r] 車を運転しながら、論理立てて話す事が出来るのかどうか、[r] 自信が持てなかったというのもあって、答えを濁した。[pcms] *5919| [fc] そんな俺たちの会話にもどかしさを感じたのか、[r] 一番後ろの席から、マコトが声高に話し始めた。[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5920| [fc] [vo_mak s="mako_0547"] [ns]眞琴[nse] 「ウイルスとか微生物とかによる感染でおかしくなって、[r]  暴徒になった可能性が高いってことだったよね。[r]  それと、襲われると仲間になってしまう……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5921| [fc] [vo_mak s="mako_0548"] [ns]眞琴[nse] 「つまり、襲われると感染しちゃうってこと、だよね?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5922| [fc] [vo_aya s="aya_0461"] [ns]絢[nse] 「ええ……そういう風に考えられる内容でしたね」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5923| [fc] [vo_mak s="mako_0549"] [ns]眞琴[nse] 「だとしたら、アタシたちを襲ったヤツラも、感染したひとたち[r]  なんじゃないの? ほら、絢さんが気付いた営林署のひとっぽい[r]  作業服を着たひとって、まさに襲われて感染したんじゃない?」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5924| [fc] [vo_aya s="aya_0462"] [ns]絢[nse] 「そうかも、しれませんね」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5925| [fc] [vo_mak s="mako_0550"] [ns]眞琴[nse] 「……だとしたら……」[pcms] *5926| [fc] マコトは、そこまで言って押し黙り、前の座席を凝視しているのが[r] バックミラーで確認できた。[pcms] *5927| [fc] そのバックミラー越しに、俺はマコトと視線がかち合った。[r] マコトは決意したような目つきになって、口を開いた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5928| [fc] [vo_mak s="mako_0551"] [ns]眞琴[nse] 「ダイスケは、どう思ってるの……?[r]  その…………冴子さんのこと……」[pcms] *5929| [fc] [ns]大介[nse] 「…………どうって」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cB02"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5930| [fc] [vo_mak s="mako_0552"] [ns]眞琴[nse] 「冴子さんは、アイツラに傷を負わされたよね?[r]  アイツラが感染したひとたちだったとしたら……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5931| [fc] [vo_koz s="kozu_0363"] [ns]梢[nse] 「……冴子さんも、感染しちゃった……可能性があるってこと、[r]  ……だよね」[pcms] *5932| [fc] 梢がふいに、おずおずとした調子で話に加わってきた。[r] バックミラーで見える梢は、うつむいていた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5933| [fc] [vo_mak s="mako_0553"] [ns]眞琴[nse] 「うん、そう思えるんだけど……その、言いづらいけど、[r]  車に乗り込んでから、冴子さん、いつもと違うような気が[r]  してるんだよね、アタシ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cA11"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5934| [fc] [vo_koz s="kozu_0364"] [ns]梢[nse] 「うん……わたしも、感じてた……」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5935| [fc] [vo_aya s="aya_0463"] [ns]絢[nse] 「そんなことは、無いと思います。冴子さんは傷を負いましたが[r]  消毒しましたし、それよりも精神的なショックの方が……」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5936| [fc] 真坂さんは、最初意気込んで反論していたが、なぜか最後は[r] 尻すぼみに声が沈んでしまっていた。[pcms] *5937| [fc] かばいたい気持ちが優先したけれど、疑念も同時に[r] 浮かんでしまったのかもしれない。[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5938| [fc] [vo_mak s="mako_0554"] [ns]眞琴[nse] 「…………でも……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5939| [fc] [vo_koz s="kozu_0365"] [ns]梢[nse] 「…………」[pcms] *5940| [fc] [ns]大介[nse] 「俺は……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="is_UP_bA04"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5941| [fc] [ns]翔[nse] 「お前ら……仲間を信用しろよ。サエが連中みたいに[r]  お前らを襲ったりしたか? 具合が悪いだけなんだよ……」[pcms] *5942| [fc] 翔くんが、震える声で言う。俺がさっき頭の中で出した結論を。[r] 翔くんは、夕べだって俺たちよりも長く冴子さんと一緒にいた。[r] でも、今朝は元気に部屋を出てきた。襲われた感じには思えない。[pcms] *5943| [fc] やはり、冴子さんはおかしくなりかけているというよりは、[r] 傷を負い、その傷が原因で熱っぽくなり、精神的なショックも[r] あいまって体調を崩してしまったと考えたほうがいいだろう。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5944| [fc] [vo_mak s="mako_0555"] [ns]眞琴[nse] 「……ごめん。そうだね」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cA11"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5945| [fc] [vo_koz s="kozu_0366"] [ns]梢[nse] 「……ごめんなさい……わたし……やっぱりずっと恐くて……」[pcms] *5946| [fc] [ns]大介[nse] 「…………」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eB02"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5947| [fc] [vo_aya s="aya_0464"] [ns]絢[nse] 「…………」[pcms] *5948| [fc] どこかでひと息入れた方がいいのかもしれない。[r] 狭い車内で疑念が渦巻き、翔くんのひとことでおさまったものの、[r] バックミラーに映る梢もマコトも納得した顔にはなってなかった。[pcms] ;//自動車フレーム表示(運転席前方・昼) [chara_int][CarSetBase carbase="car_flame_window_a"][trans_c cross time=150] *5949| [fc] ひとまず疑いをおさめたものの、信じ切れずにいる顔つきだった。[r] 狭い車内から解放されて、もう少し広くてお互いの様子が[r] もっとよく見られるようになれば、また違うかもしれない。[pcms] *5950| [fc] それに、俺も緊張が続いてしんどくなってきている。[r] なにせ初めての車の運転だ。無用の力があちこちに入り、[r] 精神を集中しているせいもあって、疲労を感じ始めていた。[pcms] *5951| [fc] それに気になる事もある……。[r] 時々だけれど、吸気音に出発したときと違う音が混じる事がある。[r] またどこかおかしくなっているのかもしれない。[pcms] *5952| [fc] どこか安全に車を停止出来るところはないかと、俺は行きの[r] 道すがら見た景色を思い返し、途中にガソリンスタンドが[r] あったことを思い出していた。[pcms] *5953| [fc] 車のメーターを見ると、ガソリンの残量も心もとない。[r] この先どれだけ走らなければならなくなるのか、まったく予測が[r] 付かないから、入れておいたほうがいいかもしれない。[pcms] *5954| [fc] 俺はガソリンスタンドを見かけたら入ってみようと決意した。[r] もちろん、周囲への注意は怠らないようにしなければならない。[pcms] ;//ブラインド黒 [black_toplayer][trans_c blind_lr time=1000][hide_chara_int] ;//se124.ogg 車停車 CH3 [se buf=1 storage="se124"] ;//嶺岸・ここは自動車フレーム無しにしておく ;//★_ガソリンスタンド 朝・昼 bg24a.bmp ;//ブラインド [bg storage="bg24a"][trans_c blind_lr time=1000] *5955| [fc] しばらくすると、道沿いにガソリンスタンドの看板が確認出来た。[r] ここ数キロのあいだ、歩行者はずいぶんと減っていた。[r] 今走っているあたりには、人影すらみえない。[pcms] *5956| [fc] これなら、大丈夫かもしれない。あのガソリンスタンドに[r] いったん停車しても……。もちろん、周りへの警戒を[r] 緩める気はさらさらなかった。いくら人影が見えないといえども。[pcms] *5957| [fc] 俺はゆっくりと、ガソリンスタンドの敷地内に車を滑り込ませ、[r] 給油機の手前でいったん停車した。[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cB01"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5958| [fc] [vo_koz s="kozu_0367"] [ns]梢[nse] 「どうしたの、大介兄ちゃん。車止めたりしないで、[r]  早く街まで逃げようよぉ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5959| [fc] [vo_mak s="mako_0556"] [ns]眞琴[nse] 「そうだよ。早く街に出ようよ。ぐずぐずしてないでさ」[pcms] *5960| [fc] [ns]大介[nse] 「もちろん、そのつもりだよ。でも、ガソリンの残量が[r]  心もとないし、それに、このまま走り続けたら、[r]  車がヤバイかもしれないんだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cB02"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5961| [fc] [vo_mak s="mako_0557"] [ns]眞琴[nse] 「ヤバイ……って?」[pcms] *5962| [fc] [ns]大介[nse] 「時々だけれど、吸気音に異音が混じるんだよ、マコト。[r]  実は、翔くんが出発前、前日だったかな……、[r]  エアクリーナーを交換してたんだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA03"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5963| [fc] [vo_mak s="mako_0558"] [ns]眞琴[nse] 「そうなの? なんかどーりで変な吸気音だなーって、[r]  最初、乗った時に思ったんだ」[pcms] *5964| [fc] [ns]大介[nse] 「それがさ、キャンプ場を出発したときと違う音が[r]  時々混じるようになっててさ。だから、ちょっと点検しないと[r]  ヤバイ事になるんじゃないかってさ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA01"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5965| [fc] [vo_mak s="mako_0559"] [ns]眞琴[nse] 「……そっか。わかった。アタシが見てみるよ」[pcms] *5966| [fc] [ns]大介[nse] 「ああ、頼むよ。もちろん、俺も手伝うからさ。[r]  翔くん、この車ガソリンの給油口はどっち?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="is_UP_bA09"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5967| [fc] [ns]翔[nse] 「……左……」[pcms] ;//自動車フレーム表示(運転席前方・朝昼) [chara_int][CarSetBase carbase="car_flame_window_a"][trans_c cross time=150] *5968| [fc] 俺はふたたび車をゆっくりと動かし、ガソリンを足す事を考えて、[r] 給油機の右側に車を停めた。シフトをPレンジに入れ[r] サイドブレーキを踏んで、俺はようやくハンドルを離せた。[pcms] *5969| [fc] ウインドウを下げて周りを見回す。取り敢えず見える範囲では[r] 人影は無かった。ウインドウを上げて、念のため俺は席に[r] 座ったまま、各ミラーと各ウインドウから外を確認した。[pcms] *5970| [fc] [ns]大介[nse] 「うん……今のところ、周りに人影は見えないな。[r]  でも……おかしいよな?[r]  乗り付けたのに店員さえ出てこないなんてさ」[pcms] ;//自動車フレーム表示(セカンドシート昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_s_t_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cA05"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] *5971| [fc] [vo_mak s="mako_0560"] [ns]眞琴[nse] 「! ……う、うん」[pcms] *5972| [fc] [ns]大介[nse] 「事態を察知して、緊急に逃げ出した可能性もあるよな。[r]  でも、もしかしたらすでに襲われたあとなのかもしれない」[pcms] *5973| [fc] [ns]大介[nse] 「でも、マコト……恐いだろうけど俺とマコトにしか[r]  出来ない事だから。俺が周りを警戒するから、マコトは整備に[r]  集中してくれ。もちろん必要なときは、手を貸すから」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_UP_cB02"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5974| [fc] [vo_mak s="mako_0561"] [ns]眞琴[nse] 「うん……うんっ! わかった。アタシ頑張るよっ!」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="nt_UP_cA01"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5975| [fc] [vo_koz s="kozu_0368"] [ns]梢[nse] 「まことちゃん……気をつけてね」[pcms] ;//自動車フレーム表示(助手席・昼・キャラ付き) [CarSetBase carbase="car_flame_navigator_a"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0] [CarSetCover carcover="car_flame_navigator_dash"][trans_c cross time=150] *5976| [fc] [vo_aya s="aya_0465"] [ns]絢[nse] 「私も、周りを警戒するようにします。[r]  仙道君、眞琴さん、よろしくお願いします」[pcms] *5977| [fc] [ns]大介[nse] 「真坂さん、エンジンは切るけど、これを押せば、車のドアを[r]  一気に全部ロック出来るから。何かあったら、悪いけど、[r]  このボタンを押して欲しいんだ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA06"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5978| [fc] [vo_aya s="aya_0466"] [ns]絢[nse] 「でも、そんなことしたら、仙道君も眞琴さんも……」[pcms] *5979| [fc] [ns]大介[nse] 「大丈夫。車のキーは持って出るから、何かあったとき、[r]  やり過ごしたあとでタイミングを見ながら、[r]  外からちゃんと開けられる」[pcms] *5980| [fc] [ns]大介[nse] 「集中ロックのボタンはここにしかないから、[r]  だから、お願いするよ、真坂さん」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ma_UP_eA07"][ChrSetXY layer=5 x=0 y=0][trans_c cross time=150] *5981| [fc] [vo_aya s="aya_0467"] [ns]絢[nse] 「わかりました」[pcms] ;//■_自動車のボンネットを開ける(車内) [se buf=0 storage="se008"] *5982| [fc] エンジンを切ってから、給油口の蓋とボンネットを開く操作をし、[r] キーを抜いて慎重にポケットにねじ込んだ。[r] 俺は深呼吸をひとつしてから、ドアを開け外へと出た。[pcms] ;//■_自動車のドア開ける [se buf=0 storage="se003"] ;//自動車フレーム消去(キャラ毎) [chara_int_ layer=1][chara_int_ layer=5][chara_int_ layer=6][trans_c cross time=150] ;//■_自動車のスライドドア開ける [se buf=0 storage="se027"] *5983| [fc] 続いてマコトも周囲を見回しながら車載工具を手に[r] スライドドアを開けて外へ出てきた。どうやら、キャンプ場以来、[r] マコトは工具を抱えたままだったようだ。[pcms] ;//■_自動車のボンネットを開ける(車外) [se buf=0 storage="se009"] *5984| [fc] 開けておいたボンネットを大きく跳ね上げる。[r] マコトがのぞき込み、俺は傍らに立ち、周囲へくまなく[r] 視線を走らせた。[pcms] *5985| [fc] やはり、ガソリンスタンドには誰もいなかった。[r] ガラス張りの店内にも人影が見あたらない。[r] 果たして、逃げ出したのか……それとも、襲われたのか……。[pcms] *5986| [fc] あたりは不気味なほど、静まりかえっていた。[r] 風に揺れる草木の葉擦れの音だけが、聞えていた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *5987| [fc] [vo_mak s="mako_0562"] [ns]眞琴[nse] 「え……と、エアクリーナーは……と。んー……?[r]  『毒キノコ』なんかに、変えたの? ったくっ!」[pcms] *5988| [fc] マコトは工具を片手に頭を突っ込み、ぶつぶつと呟きながら[r] 点検に勤しんでいた。[pcms] *5989| [fc] [ns]感染者?[nse] 「うおお……あああ……ぁぁぁ……」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA05"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *5990| [fc] [vo_mak s="mako_0563"] [ns]眞琴[nse] 「ひっ! な、ななな、何? 今の? ひとの声?」[pcms] *5991| [fc] 突如、静寂を破って耳に入ってきた音。[r] マコトはビクッと身体を震わせ、ボンネットから[r] 急いで身体を抜き出した。[pcms] *5992| [fc] [ns]大介[nse] 「しっ!」[pcms] *5993| [fc] 俺は、目を、耳を、感覚全部の力を振り絞って、周りを警戒した。[r] しかし、音は今の一度きりで、すでに周囲は静寂に戻っていた。[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cB02"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *5994| [fc] [vo_mak s="mako_0564"] [ns]眞琴[nse] 「ダ……ダイスケぇ……」[pcms] *5995| [fc] [ns]大介[nse] 「わかんないな……ひとの声にも聞えたけど、何か動物の声にも[r]  聞えたし……。どっちにしても、マコト。作業を急ごう」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *5996| [fc] [vo_mak s="mako_0565"] [ns]眞琴[nse] 「う……うん……」[pcms] *5997| [fc] 周囲をキョロキョロと怯えた目つきでマコトは見回してから、[r] 意を決したように、ふたたび、ボンネットへ頭を突っ込んだ。[r] 俺は五感を研ぎすますようにして、周囲への警戒を続けていた。[pcms] ;//キャラ消し [chara_int][trans_c cross time=150] ;//■_カチカチという金属がふれあう音 ;//se070.ogg [se buf=0 storage="se070"] *5998| [fc] カチカチという金属どうしが触れ合う小さな音が耳に[r] 飛び込んできた。どこからしているのだろうかと、[r] 俺は注意深く周りを見回した。[pcms] *5999| [fc] 出どころは容易に知れた。ボンネットからだった。[pcms] *6000| [fc] 俺がそっとのぞき込むと、マコトの手がカタカタと震え、[r] 持っている工具とボディフレームがかち合って[r] 鳴らしている音だったとわかった。[pcms] *6001| [fc] マコトの顔は、あきらかに青ざめている。それでも必死に[r] 唇を噛んで、修理をしようと、カタカタと震える手を[r] もう一方の手で押さえようと努力していた。[pcms] *6002| [fc] [ns]大介[nse] 「……マコト。俺が修理代わるよ。[r]  どこをどうすればいいのか、教えてくれ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cB02"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6003| [fc] [vo_mak s="mako_0566"] [ns]眞琴[nse] 「う……ううんっ。ア、アタシがやるよ。大丈夫。大丈夫……」[pcms] *6004| [fc] [ns]大介[nse] 「無理するな、マコト。[r]  マコトがきっちり教えてくれれば俺にだって出来るよ。[r]  そんな震える手で頑張ろうとするなよ。な、マコト?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6005| [fc] [vo_mak s="mako_0567"] [ns]眞琴[nse] 「う……うう。ごめん……どうしても震えが止まらなくて……」[pcms] *6006| [fc] [ns]大介[nse] 「いいって。俺がやるから。で、どこをどうすればいいんだ?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA01"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6007| [fc] [vo_mak s="mako_0568"] [ns]眞琴[nse] 「あ、あのね……このエアクリーナー……翔が取り替えたヤツ。[r]  ここ、見て。クラックが入ってる。たぶん、取り付けが甘くて[r]  振動でヒビが入ったんだと思う」[pcms] *6008| [fc] [ns]大介[nse] 「わかった。翔くんが取り外したのが、ラゲッジルームに[r]  たぶんあるはずだから、それと交換すればいいか?」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA04"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6009| [fc] [vo_mak s="mako_0569"] [ns]眞琴[nse] 「うん。うん……それで大丈夫。[r]  ごめんね、ダイスケ。役に立たなくて」[pcms] *6010| [fc] [ns]大介[nse] 「いいって。じゃあ、マコトは車内に戻れよ。[r]  さっきの音は、あれきりしていないから、俺ひとりでも[r]  大丈夫だからさ」[pcms] ;//キャラ消し [chara_int][trans_c cross time=150] *6011| [fc] 俺は震えるマコトの手から工具を受け取り、マコトの背中を[r] 支えながら車に乗り込ませ、ラッゲジルームに回って、[r] ごちゃごちゃした中から、なんとかエアクリーナーを掘り出した。[pcms] *6012| [fc] 周囲を警戒しながら、ぐるりと回り込んでふたたびボンネットの[r] 前へ。エアクリーナーを見ると、マコトが言っていたとおり、[r] わずかだけれど、クラックが入っていた。[pcms] *6013| [fc] 早速取り外しにかかる。やはり取り付けが甘かったのだろう、[r] 『毒キノコ』は、実にたやすく外すことが出来た。[r] すぐ、純正品と交換し、今度はしっかりと取り付けた。[pcms] *6014| [fc] ボンネットをきっちりと閉めてから、俺は工具と[r] 外した『毒キノコ』をラゲッジルームにおさめた。[r] 次に予定通りガソリンを入れようと給油機の前へ向かった。[pcms] *6015| [fc] 初めての給油だけれど、操作はしごく簡単だった。[r] ガソリンタンクの蓋を開けて、口にハンドルを差し入れ、[r] 付いているレバーを握れば、ガソリンが注ぎ込まれていった。[pcms] *6016| [fc] あとは、ほうっておけば、満タン近くになると、勝手に[r] 止まる仕組みだ。俺はガソリンスタンドの店員がやるように、[r] タンクにハンドルを放り込んだまま、辺りを見回した。[pcms] *6017| [fc] 依然として、さっきのひととも、獣とも判別しがたい“音”は、[r] 聞こえてこない。風にもてあそばれる葉ずれの音がするだけで、[r] 実に静かなものだった。[pcms] ;//■_自動車のスライドドア開ける [se buf=0 storage="se027"] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cB01"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6017a| [fc] カチャッと車のドアキーがはずれる音がして、スライドドアが[r] ゆっくりと開き、マコトが顔を出した。[r] 青ざめた顔色はもとに戻り、むしろ若干赤かった。[pcms] *6018| [fc] どうしたのかと訊ねる俺に、マコトは少し歯切れ悪く答えた。[pcms] *6019| [fc] [vo_mak s="mako_0570"] [ns]眞琴[nse] 「あの……さ……その……、ト……トイレ行きたいんだ。[r]  ある……よね?」[pcms] *6020| [fc] ぐるっと見回したが、外部には見あたらなかった。でも、事務所を[r] 兼ねた店内にだったらあるだろうと、車を降りたマコトを伴って、[r] 俺は周囲を警戒しながら、ガラス張りの室内へと向った。[pcms] *6021| [fc] 入り口でいったん足を止めて、念のためと見える限りの室内を[r] 警戒する。内部は荒らされているが、誰かが潜んでいるような[r] 気配は感じられなかった。[pcms] *6022| [fc] [ns]大介[nse] 「たぶん、大丈夫だと思う。ほら、あそこがトイレみたいだ。[r]  俺はここで警戒して待ってるから、行ってこいよ」[pcms] [ChrSetEx layer=5 chbase="ab_cA01"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6023| [fc] [vo_mak s="mako_0571"] [ns]眞琴[nse] 「うん……ありがと、ダイスケ」[pcms] *6024| [fc] マコトは、やはり怖いのだろう。促されながらも周りを[r] 見回してから、トイレの扉を少し開けて更にのぞき込んで[r] 確認してから、中へと入っていった。[pcms] ;//キャラ消し [chara_int][trans_c cross time=150] ;//♪_BGM09 フェードアウト [fadeoutbgm time=500] ;^ ;//♪_BGM無音 *6025| [fc] 俺は入り口付近に立ちながら、店内と車のある場所と、両方に[r] 目を光らせ、更に耳もそばだてて、マコトの戻りを待っていた。[pcms] *6026| [fc] ふいに、風が起こす葉擦れとは違う、不規則なガサガサという音と[r] 事務所の裏手から、ひきずるような音が耳に飛び込んできた。[pcms] *6027| [fc] ガサガサいう草むらに目をやると、異様な風体のふたりの男が、[r] ゆっくりと歩いてくるのが見えた。[pcms] ;//♪_BGM08 [bgm storage="bgm08"] [ChrSetEx layer=3 chbase="etc_03c"][ChrSetXY layer=3 x=0 y=0] [ChrSetEx layer=4 chbase="etc_02c"][ChrSetXY layer=4 x=324 y=0][trans_c cross time=150] *6028| [fc] [ns]感染者男A[nse] 「におい……する。おんな……のに……おい……だ」[pcms] *6029| [fc] 例によって、顔にはへらりとした薄笑いを貼り付けている。[r] のそりのそりとした歩みで車に向かおうとしていた。[pcms] ;//キャラ消し [chara_int] [ChrSetEx layer=5 chbase="etc_04a"][ChrSetXY layer=5 x=162 y=0][trans_c cross time=150] *6030| [fc] ひきずるような音のする方に目をやると、見落としていた[r] 裏口から別口の男がひとり現れ、やはり薄ら笑いを浮かべながら、[r] トイレの方へと向かおうとしていた。[pcms] ;//キャラ消し [chara_int][trans_c cross time=150] *6031| [fc] このままではまずい。少なくともどちらかに助けに行かなければ。[r] 車には二人。トイレには、一人。[pcms] *6032| [fc] どっちに行く?[pcms] *6033| [fc] 車の扉……閉めたただろうか。周囲に気を取られ、記憶が曖昧だ。[r] トイレの扉の鍵は、当然マコトが閉めた……はずだ。[pcms] *6034| [fc] 二人車に向っているが、車内の誰かが気付けば、すぐに扉を閉めて[r] くれるだろう。だけど、気づかない可能性もあるから、[r] 助けに向った方がいいかもしれない。[pcms] *6035| [fc] マコトが、まだ使用中だとしたら、少なくとも扉が壊されない限り[r] しばらくは大丈夫なはずだ。ただ、タイミング悪く、ちょうど[r] 出たところでかち合ったとしたら……。[pcms] *6036| [fc] どうする。どっちに向うべきなんだ?[pcms] ;//---------------------------------------------------------- ;//※選択肢発生 ;//1.車に走る→ラベルAへ ;//2.鐙を助けに行く→ラベルBへ ;//3.時限選択肢 タイムアウト3秒 →ラベルB1へ ; [link storage="C0010_A.ks" target=*C0010_A]車に走る[endlink] ; [link storage="C0010_B.ks" target=*C0010_B]マコトを助けに行く[endlink] ; ;[link storage="C0010_B.ks" target=*C0010_B]時間制限[endlink][s] *SEL09|車に走る/マコトを助けに行く [fc] [pcms_sel] [eval exp="f.seltext04 = '車に走る'"] [eval exp="f.seltext06 = 'マコトを助けに行く'"] [if exp="tf.sys_sub == 0 || tf.選択肢ログ表示してね == 1"] ;選択肢内容をバックログに表記。改行コード必須。 [sel_hisout txt="&f.seltext04"][hr] [sel_hisout txt="&f.seltext06"][hr] [endif] [hr] [履歴出力復帰] ;選択肢ベース [selbase] ;文字の左マージン ;[eval exp="sf.seltext2_x = 250"] ;[eval exp="sf.seltext4_x = 250"] [sel04 target=*SEL09_1] [sel06 target=*SEL09_2] [s] ;選択肢後の処理しときたいからここに飛ばしてから実際のjump先へ ;------------------------------------------------------------------------------- *SEL09_1|&f.seltext04 [sel_hisout txt="&f.seltext04"][hr][fc][selbt_clear] [jump storage="C0010_A.ks" target=*C0010_A] ;------------------------------------------------------------------------------- *SEL09_2|&f.seltext06 [sel_hisout txt="&f.seltext06"][hr][fc][selbt_clear] [jump storage="C0010_B.ks" target=*C0010_B] ;//----------------------------------------------------------