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2025-01-19 20:27:37 -06:00

4.5 KiB
Raw Blame History

1テキストピクチャIDBGMIDMAPIDコマンドIDコマンドテキストコマンド値1コマンド値2コマンド値3コマンド値4
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6セスと歩いているうちに日が暮れる。 9993262200000
7それはともかく。 9993262200000
8ビースタン…? 9993262200000
9そんな国の名前なんて聞いたこともない。 9993262300000
10野獣を意味する言葉を国名に掲げるのも奇妙だ。 9993262300000
11…ただ。 9993262300000
12自分に能力がなかったら、セスの話も冗談にしか思えなかっただろう。 9993262300000
13だけど、二人の間にあるのは、互いの能力という嘘みたいな現実だ。 9993262300000
14だから、セスの話を信じるしかない。 9993262300000
15セス: 「ビースタンは国といっても、まだ産声をあげたばかりなんです」 9993262400000
16セス: 「体制も確立してませんし、領軍に討伐されてはひとたまりもないでしょう」 9993262400000
17…それは国と言えるのか? 9993262400000
18「おとぎ話の怪物が事実なら、到底人間が敵う相手ではなさそうですが?」 9993262500000
19セス: 「個々としてはそうかもしれませんけどね。  数の問題もありますし、闇夜で人を襲うのと正面切った戦争では訳が違いますよ」 9993262600000
20セス: 「だからこそ、東部山脈から大河まで開拓されてしまったということなんです」 9993262700000
21森林を開拓して成った辺境伯領が、人間の優位の証拠ということか。 9993262700000
22「セスは…いや、ビースタンは開拓を止めたいということですか。  しかし、それと辺境伯の独立は…」 9993262800000
23言いさして気付く。 9993262800000
24辺境伯と対峙するなら、ビースタンは王国と手を組むべきだ。 13262800000
25これが敵の敵は味方という考え方。 13262800000
26ただし、それはビースタンの実力が辺境伯に比肩するのが条件になる。 13262800000
27セスが言うには、ビースタンは領軍への劣勢を自覚している。 23262800000
28それなら、王国に叛意を抱く辺境伯を強請るほうが利があるということだ。 23262800000
29当然、辺境伯を脅すなら独立が成ってからでは遅い。 23262800000
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31これが独立計画の弱点を襲った顛末か。 23262800000
32「…なるほど」 9993262800000
33信じ難くても、話に齟齬がないのは真実味がある。 9993262800000
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35ただ、セスと自分の接点は能力だけにある訳でもない。 9993262800000
36「それでは、ミラのことは?」 9993262900000
37セス: 「わたしの欲がないとは言いません」 9993263000000
38セス: 「ただ、それがジョフさんの望みが叶う未来でした」 9993263000000
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40自分の望みを叶えて、セスに何の利益があるんだろう。 9993263200000
41壮大な計画を、王国官吏の一個人がどうこうできるとは思えない。 9993263200000
42セス: 「それがジョフさんを同胞として、我々にお迎えする方策ということです」 9993263300000
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44てっきり王国官吏の立場目当てと思っていたら…同胞? 9993263500000
45能力がビースタンに由来するという話は聞いたけど、親戚に野獣はいない…はず。 9993263500000
46どっちかといえば、ガフのほうが野獣じみて…。 9993263500000
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48まさか、ガフ…も? 9993263500000
49セス: 「一度に理解できる話でないことはわかっています。  今日はお話を聞いてもらっただけで十分ですよ」 9993263500000
50「今日来たのは、未来を見たからですか?」 9993263500000
51そうでなかったら、あの時間に駅で待っているのはおかしい。 9993263500000
52セス: 「そういうことです。  お話しなければ、多分望ましくない結果になっていたでしょう」 9993263500000
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54だったら、内々に火災の首謀者としてセスを告発してしまおうか。 99910428900000
55告発の動機は不純でも、証拠が集まれば少なくとも冤罪じゃない。 99910428900000
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57…あのことか。 9993263500000
58能力を持ったもの同士じゃなかったら、こんな話を理解できるはずがない。 9993263500000
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60セス: 「さて、他の用事も立て込んでいるので、今日のところはこれで失礼します」 9993263500000
61セスは足早に歩き去っていってしまった。 9993263600000
62用件が済ませて早々に切り上げるのは、未来が見える故の性質なんだろう。 9993263700000
63短い時間だったのに、セスの話は自分が混乱するには充分だった。 9993263800000
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