kansen-3/Kansen3_patch/50550.ks
2023-12-22 09:03:50 -06:00

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;//block:A009
;//ブロック50550『死者の夜』
;//@konya 11/12 bg貼付
*50550_TOP
;{SceneSet 死者の夜}
;//---------------------------------------------------------------
;//・視点:主人公一人称
;//・場所:;//〆背景:LASER 5F&7F
;//・時間:5日目(8月19日)未明~早朝
;//登場人物:主人公・悠帆・浩助・マルガリータ・漣
;//    重吉・ジン・瑞樹
;//時間帯:
;//・テキスト容量2k前後
;//---------------------------------------------------------------
[sysbt_meswin]
*3232|
[fc]
[ns]航[nse]
「あ……っと」[pcms]
*3233|
[fc]
立ち上がり、歩き出したマル子先輩を見送ろうとすると、[r]
ポケットから、丸くてキラキラと輝く物体が飛び出し、[r]
跳ねながら床を転がっていった。[pcms]
*3234|
[fc]
刹那、マル子先輩はまるで猫の様にしなやかに身体をひねり、[r]
転がるビー玉を追いかけ、片手で捕らえた。[pcms]
*3235|
[fc]
[ns]航[nse]
「凄い反射神経ですね……さすが、としか言いようがない……」[pcms]
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*3236|
[fc]
[vo_mar s="maru1658"]
[ns]マルガリータ[nse]
「これは……どうした? 何故キミが持っている?」[pcms]
*3237|
[fc]
マル子先輩は、小さなビー玉を凝視しながら、目を丸くしていた。[pcms]
*3238|
[fc]
[ns]航[nse]
「それ、漫喫で拾ったんですけど、何か気になります?」[pcms]
*3239|
[fc]
青く輝くビー玉を見つめながら、ため息をついたあと、[r]
先輩はゆっくりと口を開いた。[pcms]
;mm BGあってる
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*3240|
[fc]
[vo_mar s="maru1659"]
[ns]マルガリータ[nse]
「……何でも…………いや……。[r]
 ……ワタルには話しておこうか。色々話したついでだ」[pcms]
*3241|
[fc]
目を伏せ、何かを思い出しながら語り始めたマル子先輩の表情は、[r]
どこか哀しそうだった。[pcms]
*3242|
[fc]
[vo_mar s="maru1660"]
[ns]マルガリータ[nse]
「ワタシが幼い頃、夏祭で母様に取ってもらったんだ。[r]
 “これ”にそっくりなビー玉をな。[r]
 綺麗で、可愛くて仕方なくて、常に持ち歩いていた」[pcms]
*3243|
[fc]
[vo_mar s="maru1661"]
[ns]マルガリータ[nse]
「どこにでも持っていくので紛失したこともある。[r]
 大騒ぎをしたあげく、[r]
 見ず知らずの男の子に見つけてもらったよ」[pcms]
*3244|
[fc]
[vo_mar s="maru1662"]
[ns]マルガリータ[nse]
「とても嬉しかった……」[pcms]
*3245|
[fc]
何かを懐かしむように、和らいでいた先輩の顔が[r]
ふっと寂しそうになる。[pcms]
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*3246|
[fc]
[vo_mar s="maru1663"]
[ns]マルガリータ[nse]
「だが、そのビー玉は再びワタシの手から離れた。[r]
 大切な物ではあったが……」[pcms]
*3247|
[fc]
[vo_mar s="maru1664"]
[ns]マルガリータ[nse]
「母様の棺に……亡骸と共に、埋葬した」[pcms]
*3248|
[fc]
[ns]航[nse]
「棺に…………」[pcms]
*3249|
[fc]
思わず深い溜息が出てしまう。[pcms]
*3250|
[fc]
先輩のお母さんが亡くなったことは聞いていたけれど[r]
こんな哀しいエピソードがあったなんて……。[r]
哀しくて……哀しすぎるくらい綺麗な話だ……。[pcms]
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*3251|
[fc]
[vo_mar s="maru1665"]
[ns]マルガリータ[nse]
「これは……あのビー玉にそっくりだ。[r]
 青くて透き通って、[r]
 このビー玉と同じように、本当に綺麗な色だったよ」[pcms]
*3252|
[fc]
マル子先輩は、ため息をつきながら、[r]
憂いを帯びた微笑みを浮かべて、[r]
ビー玉をボクに手渡そうとした。[pcms]
*3253|
[fc]
でも、ボクは受け取る気はなかった。[pcms]
*3254|
[fc]
元々、ボクの物でもないし……。[r]
話をきいていたら、これは先輩が持つべきものなんじゃないか、[r]
という気がしてきていた。[pcms]
*3255|
[fc]
[ns]航[nse]
「先輩。それ、持っていて下さい。元々誰のかわからないし、[r]
 こんな状況じゃ、持ち主も現れないでしょうから。[r]
 ボクが持ってるより、先輩の方が似合いますしね」[pcms]
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*3256|
[fc]
[vo_mar s="maru1666"]
[ns]マルガリータ[nse]
「い、いいのか? ワタシが預かっても……」[pcms]
*3257|
[fc]
差し出そうとしたビー玉を[r]
自分の胸元に大切そうに捧げ持って、[r]
マル子先輩はおずおずと聞いてくる。[pcms]
*3258|
[fc]
[vo_mar s="maru1667"]
[ns]マルガリータ[nse]
「本当にキミの持ち物ではないのか?」[pcms]
*3259|
[fc]
[ns]航[nse]
「構いませんよ。ただ、万一持ち主が現れたら、その時は[r]
 その人に返してあげて下さいね」[pcms]
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[fc]
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[ns]マルガリータ[nse]
「ああ……わかった。約束する」[pcms]
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[fc]
愛おしむようにビー玉をてのひらの中でそっと転がし、[r]
先輩は小さな声でつぶやく。[pcms]
*3262|
[fc]
嬉しそうで懐かしそうで、あまりにも純粋なその表情は[r]
まるで小さな女の子のようだった。[pcms]
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[fc]
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[ns]マルガリータ[nse]
「このビー玉があれば辛いことが[r]
 少しは忘れられそうだ……」[pcms]
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[ns]マルガリータ[nse]
「今日はゆっくり寝られそう。……本当にありがとう、ワタル」[pcms]
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[fc]
[ns]航[nse]
「じゃあ、そろそろ寝ましょうか。[r]
 ゆっくり休んで下さい、先輩」[pcms]
;//キャラ消し
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[fc]
ぱたぱたと手を振り、嬉しそうに自分の場所へと帰る[r]
先輩を見送って、ボクも寝床へと向かう事にした。[pcms]
*3267|
[fc]
それにしても、先輩、女の子らしい所もあるんだな。[r]
さっきの笑顔といい、ビー玉を見てる時の顔といい。[pcms]
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強いだけじゃなくて、女らしさも兼ね備えているなんて。[r]
先輩は本当に格好いいな……。[pcms]
;//〆フェードアウト
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;//→50560へjump
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